2026年春のテレビ番組改編に関する情報が報じられ、複数の番組が終了することが明らかになっています。番組終了の主な理由は視聴率不振であることが多いですが、広告代理店関係者によると、現在のテレビ業界では、特に「個人視聴率」と「コア視聴率」(13〜49歳の個人視聴率)が重視されています。これらの数字が良い番組には、単価の高いCMが集まるため、スポンサー企業にとって重要な指標であり続けています。終了が報じられている番組の多くは、この視聴率が厳しく、回復の見込みも低いと見られています。
TBS系『タミ様のお告げ』、わずか1年で幕引きの背景
終了が報じられている番組の一つが、ヒロミ(60)と東野幸治(58)がMCを務めるTBS系のバラエティ番組『タミ様のお告げ』(毎週夜9時〜)です。同番組は、元々2024年10月にヒロミ、東野、そして元タレントの中居正広氏(53)による『THE MC3』としてスタートしました。しかし、同年12月に中居氏の女性トラブルが報じられ、わずか6回で休止状態に陥りました。中居氏が2025年1月23日に芸能界を引退したことを受け、同年4月期からはヒロミと東野による『タミ様のお告げ』としてリニューアルされましたが、わずか1年での終了となる模様です。
中居氏トラブルとリニューアルの道のり
『タミ様のお告げ』の終了理由は、視聴率の不振に加え、中居氏の引退により企画の根本が崩れてしまったことが指摘されています。番組は一度リニューアルされたものの、当初の企画意図を完全に引き継ぐことは困難だったと考えられます。
厳しい視聴率の実態と他番組との比較
『タミ様のお告げ』の視聴率は厳しい状況にありました。2025年12月1日に放送された2時間スペシャル(〜10時57分)では、個人視聴率が2.4%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)、コア視聴率は2.3%という結果でした。この日は通常放送時の裏番組である日本テレビ系『しゃべくり007』(夜9時〜)に加え、『月曜から夜ふかし』(同/10時〜)、テレビ朝日系『報道ステーション』(9時54分〜)も裏番組となっていました。これら3番組の個人視聴率はいずれもおよそ5%であり、『タミ様のお告げ』はその半分にも満たない数字でした。
日本テレビ『with MUSIC』、短命に終わった音楽番組の挑戦
日本テレビでは、音楽番組『with MUSIC』(毎週土曜夜10時〜)が来春で終了すると報じられています。同番組は、日テレにとって34年ぶりのゴールデン・プライム帯レギュラー音楽番組として、2024年春に土曜夜8時台の番組としてスタートしました。
ゴールデンタイム進出から枠移動、そしてテコ入れ
MCに有働由美子(56)、アーティストナビゲーターに松下洸平(38)を起用し、落ち着いた雰囲気の音楽番組として始まった『with MUSIC』でしたが、視聴率不振のため2025年4月からは現在の土曜夜10時枠へ移動しました。これと同時に、トークパートのセットを一新したり、バイきんぐ・小峠英二(49)などの芸人を“withファミリー”として登場させたりと、バラエティ色を強めるテコ入れも行われました。
若者人気アーティスト投入も視聴率回復せず
しかし、度重なる試みにもかかわらず、数字は回復しませんでした。2025年12月13日放送回には、DISH//、韓国の10人組男性グループ・TREASURE、Z世代に人気の女性シンガー・乃紫(のあ)といった若者人気の高いアーティストが出演したものの、視聴率は個人1.9%、コア1.5%と、依然として厳しい状況が続いていました。
『タミ様のお告げ』MC東野幸治と『with MUSIC』MC有働由美子
テレビ業界では、TVerなどの見逃し配信サービスが普及しているものの、やはりスポンサーにとって「個人視聴率」や「コア視聴率」が依然として重要な指標である現状が浮き彫りになりました。今回の番組終了は、テレビ局が視聴者のニーズ、特に若年層の視聴傾向にいかに対応していくかという課題を改めて提示していると言えるでしょう。
参考文献:
- Yahoo!ニュース: Source link





