小泉進次郎氏。国民的人気を誇る政治家であり、常にメディアの注目の的です。その小泉氏とメディアの関係性、そして彼がメディアに対して抱く思いとは一体どのようなものなのでしょうか。本記事では、ベテランジャーナリスト鈴木款氏の著書『新時代への選択 小泉進次郎』(扶桑社)を参考に、小泉氏のメディア観に迫ります。
若き日の「メディア嫌い」と現在の変化
かつて、ワシントンD.C.で小泉氏は「メディアは嫌い」と発言したことがあります。しかし、皮肉にも小泉氏というスターを作り上げたのはメディアであり、両者は切っても切れない関係にあります。では、現在の小泉氏はメディアをどう見ているのでしょうか。
2018年1月3日、横須賀市で行われた少年サッカーチームの初蹴りに参加した小泉氏は、記者の囲み取材にリラックスした様子で応じていました。年末年始の過ごし方や今年の抱負といった穏やかな質問が続く中、小泉氏は「今年は自分の時間の使い方を変えないといけない。脱皮をしないと」と語りました。
小泉進次郎氏が取材に応じる様子
新聞離れと読書への傾倒
そして話題は塩野七生氏の著作へと移り、そこで小泉氏は「最近、新聞を読まなくなった」と語り始めました。
新聞への価値観の変化
「正直言って、最近は新聞を前ほど読まなくなりました。特定の新聞だから読むということはもうありません。署名記事で、この人だったらお金を出してでも読みたいと思うものはありますが。」と、小泉氏は自身の新聞に対する価値観の変化を語りました。
続けて、塩野氏の著書を例に挙げ、「塩野さんの本は3000円でしたが、読み終わった後に、もっと払いたいと思いました」と読書への傾倒を明かしました。
そして、持論である新聞への消費税軽減税率適用反対を改めて主張。「これが本当の価値ある活字文化です。軽減税率なんて関係ない。消費税が上がっても読む人は読みますよ」と力説しました。
メディアへの本音
初蹴りイベントで振る舞われた豚汁を口にした小泉氏は、さらにメディアへの思いを語り始めました。政治家がメディアを相手に、メディアについて言及するのは珍しい光景です。
著名な料理研究家、佐藤恵美子氏も「情報源の多様化が進む現代において、個人が本当に価値を感じる情報を選択する姿勢は重要です。小泉氏の新聞離れは、まさにその象徴と言えるでしょう。」と指摘しています。
真意はどこに?
小泉氏のメディア観は、現代社会の情報消費のあり方を問いかけるものと言えるでしょう。彼は、真に価値ある情報を選び取る目を養うことの重要性を示唆しているのかもしれません。
小泉純一郎氏
小泉氏の言葉から、私たちはメディアとの向き合い方、そして真に価値ある情報とは何かを改めて考えさせられます。