特に県境区間で顕著
JR東日本は2024年10月29日(火)、管内における利用が少ない路線(区間)について、2023年度の実績を公表しました。同社は「地域の方々に現状をご理解いただくとともに、持続可能な交通体系について建設的な議論をさせていただくため」とし、2019年度分からデータを開示。今回は2023年度の実績に基づき、平均通過人員が2000人/日未満の路線を対象としたところ、開示線区が36路線72区間(昨年度:34路線62区間)へ増加したとのことです。
100円の営業収入を得るのにどれだけの営業費用を要すかを表す「営業係数」が最も高かったのは、久留里線の久留里~上総亀山間で「13580」でした(2022年度は16821)。平均通過人員は、分割民営化によりJR東日本が発足した1987(昭和62)年度比で92%減です。
次に営業係数が高かったのが、津軽線の中小国~三厩間で「13520」。ただし同区間は、2022年8月の豪雨による被災以降、バスなどによる代行輸送が行われています。続いて陸羽東線の鳴子温泉~最上間「13465」、花輪線の荒屋新町~鹿角花輪間「10916」、飯山線の戸狩野沢温泉~津南間「10316」となっています。
なお、1日あたりの平均通過人員で最も低かったのは、陸羽東線の鳴子温泉~最上間で「51人」でした。72区間のうち7区間で、1日100人以下となっています。また上記した5区間は、収支率が1%以下まで悪化しています。
乗りものニュース編集部