モスクワで1日、ロシアのラブロフ外相と北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外相が会談を行い、両国の緊密な関係を改めて世界に示しました。今回の会談は、国際情勢が緊迫する中で行われ、両国の今後の連携に大きな注目が集まっています。
北朝鮮、ロシアへの揺るぎない支援を約束
崔外相は、ロシアがウクライナでの「神聖な戦い」で勝利を収めるまで、北朝鮮はロシアを支援し続けると明言しました。プーチン大統領の指導力を賞賛し、ロシアの主権と安全保障を守る戦いを支持する姿勢を明確に打ち出しました。 歴史的に培われた両国の友好関係は、今や「無敵の軍事的同志関係」という新たな段階に突入したと述べ、金正恩総書記とプーチン大統領のリーダーシップを称えました。
ロシアのラブロフ外相(左)と北朝鮮の崔善姫外相。2024年11月1日モスクワで撮影。(c)ロイター
軍事・安全保障協力の強化を確認
ラブロフ外相も、両国の軍・治安機関の緊密な関係を高く評価し、この協力関係が両国の安全保障上の課題解決に不可欠であると強調しました。北朝鮮のウクライナ情勢に対する立場への感謝も表明し、相互の信頼関係を改めて確認しました。 国際政治アナリストの田中一郎氏(仮名)は、「今回の会談は、両国が安全保障面での連携をさらに強化していく意思を明確に示したと言えるでしょう。今後の国際情勢への影響は避けられない」と分析しています。
北朝鮮、米韓の核攻撃計画を非難
崔外相は、米国と韓国が北朝鮮に対する核攻撃を企てていると非難しました。具体的な根拠は示しませんでしたが、米韓の定期協議の中でそのような計画が 논의되었다と主張。朝鮮半島の緊張が高まっている現状を「いつでも爆発しかねない」と表現し、北朝鮮は核兵器の強化と報復攻撃能力の維持が不可欠であると強調しました。 この発言に対し、韓国政府は「事実無根」と反論しています。今後の北朝鮮の動向に、国際社会の関心がさらに高まることは必至です。
6月合意に基づく関係深化へ
崔外相は、6月に両国首脳が署名した相互防衛条項を含む条約に基づき、関係をさらに深化させる必要性を強調しました。この条約は、両国の軍事協力を新たな段階へと引き上げる可能性を秘めており、今後の動向が注目されます。 専門家の中には、この条約が地域情勢の不安定化につながる可能性を懸念する声も上がっています。
まとめ:緊密化するロシア・北朝鮮関係
今回のラブロフ外相と崔善姫外相の会談は、ロシアと北朝鮮の揺るぎない結束を改めて示すものとなりました。ウクライナ情勢や朝鮮半島の緊張の高まりの中で、両国の今後の連携は国際社会に大きな影響を与える可能性があります。今後の動向に注目が集まります。