日本列島を襲った大雨の影響で、2日、東海道・山陽新幹線が一時全線で運転を見合わせ、3連休初日の移動に大きな影響が出ました。各地の駅では多くの利用客が足止めされ、今後の予定に不安を抱える姿が見られました。近年、台風や大雨による交通機関の乱れが目立つことから、利用客からは「またか…」という声も聞かれました。
東海道・山陽新幹線、大雨で一時全線ストップ
2日、西日本から東日本にかけて広範囲で大雨が降り、東海道・山陽新幹線は一時全線で運転を見合わせました。3連休初日ということもあり、各駅は足止めされた旅行客や帰省客で溢れかえり、混乱が生じました。
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山陽新幹線から始まった運転見合わせは、その後東海道新幹線にも拡大。JR東海は、駅間での長時間の立ち往生を避けるため、予防的に運転を見合わせる措置を取りました。
各地で混乱、利用客から不安の声
名古屋駅では、予約変更を求める人々が切符売り場に長蛇の列を作りました。「明日は仕事なので何としても帰らなければ」と語る山口県下関市の自営業、山根一弘さん(52)は、「天気なので仕方ないとはいえ、最近は雨ですぐ止まってしまう」と嘆きました。 旅行で名古屋を訪れていた東京都の女性会社員(47)は、「東京駅発車まで1時間以上待たされた。まさか雨で止まるとは思わなかった」と苦笑いを浮かべました。
博多駅でも、法事のため佐賀県伊万里市に向かっていた大阪府豊中市の50代女性が「博多駅到着が4時間遅れた」と疲れた表情で話しました。
松山市の場合は、「緊急安全確保」が一時発令される事態となりました。鉄道評論家の山田一郎氏(仮名)は、「近年の気候変動の影響で、ゲリラ豪雨などによる交通機関への影響はますます深刻化している。鉄道会社は、より迅速かつ的確な情報提供、そして代替輸送手段の確保など、更なる対策強化が求められるだろう」と指摘しています。
影響広範囲に、今後の対策が課題
今回の大雨による新幹線運転見合わせは、多くの利用客の移動に影響を与えました。近年、異常気象による交通機関の乱れが増加傾向にある中、鉄道会社には、より一層の安全対策と情報提供の充実が求められています。