アメリカ大統領選挙が目前に迫り、共和党のドナルド・トランプ前大統領と民主党のカマラ・ハリス副大統領は、選挙戦終盤の週末を激戦州で過ごしました。経済政策を中心に、両候補は激しい舌戦を繰り広げ、有権者の関心を集めています。
トランプ氏「アメリカを解放する」と高らかに宣言!
ノースカロライナ州とバージニア州を駆け巡ったトランプ氏は、「4年前より暮らしは楽になったか?」と聴衆に問いかけ、自身の再選がインフレの終焉と犯罪の減少につながると訴えました。
alt
ハリス氏の知的能力を批判する一方で、トランスジェンダー問題についても言及し、「親の権利を守り、子供たちが教化されるのを阻止する」と主張。カリフォルニア州での勝利も宣言し、自信を見せました。
さらに、不法移民の増加はハリス氏の責任だと非難し、テキサス州で起きた少女殺害事件の被害者遺族の動画を上映。11月5日の選挙を「アメリカの解放の日」と位置づけ、強い言葉で支持を訴えました。
ハリス氏「トランプ氏は無制限の権力を求めている」と警告
ノースカロライナ州シャーロットで演説したハリス氏は、「ドナルド・トランプが何者か、私たちは皆知っている」と述べ、聴衆から大きなブーイングを引き出しました。「彼はますます不安定になり、復讐心に取りつかれている。無制限の権力を追い求めている」と警告を発しました。
勤労世帯への減税、便乗値上げの禁止、手頃な価格の住宅供給など、具体的な経済政策を提示し、大統領としての取り組みを約束。「私には『やるべきことリスト』があるが、トランプ氏には『敵リスト』がある」と批判し、自らの政策の優位性を強調しました。
経済政策が争点に、有権者の不安と期待
BBC北米特派員のローワン・ブリッジ氏は、今回の選挙戦で経済政策が重要な争点となっていると指摘しています。トランプ氏はレーガン元大統領のスローガン「4年前より暮らしは楽になっていますか」を引用し、経済政策の成果をアピール。ハリス氏も、自身の経済政策が物価安定と経済成長につながると主張し、有権者の支持を訴えています。
alt
食料品価格の高騰や住宅費の上昇など、経済的な不安を抱える有権者にとって、両候補の経済政策は重要な判断材料となるでしょう。ハリソン・フォード氏など著名人の支持表明も、選挙戦終盤の注目点となっています。
有権者の声は? それぞれの想いを胸に投票へ
ハリス氏の支持者は、女性の権利や妊娠中絶の権利保護を訴えるハリス氏に期待を寄せています。一方、トランプ氏の支持者は、アメリカへの愛国心と経済政策への期待を表明しています。
選挙の公正さに対する懸念も根強く、2020年の大統領選挙の結果を巡る混乱が再び起きるのではないかと不安視する声も聞かれました。
様々な想いを胸に、有権者たちは投票に向かいます。アメリカ大統領選挙の結果は、世界経済にも大きな影響を与えることが予想され、今後の動向に注目が集まっています。