2022年6月、大分県別府市で起きた大学生2人死傷のひき逃げ事件から2年以上が経過し、依然として逃走中の八田與一容疑者。警察庁の重要指名手配犯である彼の目撃情報が、11月に入りSNS上で話題となっています。今回は、Threadsに投稿されたある動画をきっかけに広がる目撃情報の真偽、そして800万円もの懸賞金がかかった事件の現状について詳しく解説します。
名古屋の飲食店への空き巣犯…八田容疑者との類似点が話題に
11月1日、名古屋市内の飲食店に空き巣が入ったという情報がThreadsに投稿されました。投稿された防犯カメラの動画と静止画に映る男の風貌が、八田容疑者に酷似しているという指摘が相次ぎ、X(旧Twitter)で拡散されています。
名古屋の飲食店の防犯カメラ映像
この動画は、10月26日に撮影されたもの。投稿時点では犯人逮捕の情報はなく、真偽のほどは定かではありません。しかし、「リーゼント刑事」の愛称で知られる元徳島県警捜査一課警部の秋山博康氏もXで「八田與一に似ていますね」と発言するなど、注目を集めています。
2年以上逃走中…事件の概要と警察の対応
事件は2022年6月29日、別府市内の交差点で発生。バイクに乗っていた大学生2人が軽自動車に追突され、1人が死亡、1人が重傷を負いました。運転していた八田容疑者は現場から逃走。警察庁は2023年9月に道路交通法違反(ひき逃げ)の疑いで重要指名手配しました。
大分県警は、八田容疑者の顔写真や変装の可能性を想定した似顔絵を公開し、情報提供を呼びかけています。さらに、事件の早期解決を願う会と合わせて、最高800万円という高額の懸賞金がかけられています。
情報提供は急増…しかし安易な行動は危険
大分県警への情報提供は、9月末時点で7000件を超え、10月末には7900件に増加。この1ヶ月で900件もの情報が寄せられたことになります。 X上では、高額な懸賞金を狙う書き込みも見られますが、元警察官の秋山氏は、遭遇した場合は決して自身で対処せず、速やかに警察に通報するよう呼びかけています。
八田與一容疑者の顔写真
過去の長期逃亡事件としては、2007年に英国人女性を殺害し、2年7ヶ月もの間逃亡生活を送った市橋達也受刑者の例があります。彼は整形手術や潜伏、無人島での生活など、様々な手段を使って逃亡を続けました。八田容疑者の逃亡も長期化する可能性があり、警察は引き続き捜査を続けています。
懸賞金800万円…事件解決への期待と懸念
800万円という高額な懸賞金は、事件解決への大きな期待と共に、憶測や誤認による混乱も懸念されます。今回の目撃情報も、現時点では確証がなく、今後の捜査の進展が待たれます。 一刻も早い事件解決と、被害者とその家族の無念が晴らされることを願うばかりです。