2024年アメリカ大統領選挙は、11月5日の投票日を目前に控え、民主党のカマラ・ハリス副大統領と共和党のドナルド・トランプ前大統領が、最後の週末を激戦州での選挙活動に費やしました。両陣営が総力戦を繰り広げる中、選挙戦の行方は予断を許さない状況となっています。
ハリス副大統領とトランプ前大統領、ノースカロライナ州で舌戦
カマラ・ハリス副大統領が演説する様子
11月2日、両氏は激戦州である南部ノースカロライナ州で集会を開催。ハリス副大統領は、物価高騰に苦しむ有権者に対し、「私の最優先課題は、皆さんの生活費の負担を軽減することです。トランプ氏は、皆さんの生活向上を考えていません」と訴えました。一方、トランプ前大統領は、「火曜日(投票日)には、我々は『カマラ、お前はクビだ』と言い放つでしょう」と、対抗心をむき出しにしました。
ノースカロライナ州は、過去2回の大統領選挙でトランプ氏が勝利したものの、前回2020年は僅差でした。今回の世論調査でも、トランプ氏のリードは誤差の範囲内にとどまっており、予断を許さない情勢です。トランプ前大統領は、3日、4日も同州で選挙活動を続ける予定です。
接戦州を巡る最終決戦、バイデン大統領もペンシルベニア州入り
ハリス副大統領とトランプ前大統領は、2日、3日とノースカロライナ州以外の複数の激戦州も訪れ、精力的に遊説を展開しています。民主党のバイデン大統領とクリントン元大統領も、最大の焦点とされる東部ペンシルベニア州に入り、支持を訴えました。共和党陣営も、トランプ氏の家族らを動員し、総力戦で臨んでいます。
共和党の牙城、アイオワ州でハリス氏がリード?波乱の予感
注目すべきは、共和党の盤石の地盤とされてきた中西部アイオワ州で、ハリス副大統領の支持率がトランプ前大統領を上回ったという世論調査結果が2日に公表されたことです。調査元は信頼性の高い地元紙であり、この結果は大きな波紋を広げています。政治専門紙ポリティコは、「衝撃的だ」と報じました。
連邦議会選も同時開催、上院選で共和党が過半数奪取の可能性
5日には大統領選と同時に、連邦議会の上下両院選も投開票されます。下院選は接戦が予想される一方、約3分の1が改選となる上院選では、共和党が過半数を奪取する可能性が報じられています。 今後の情勢に注目が集まります。
大統領選の行方、最終盤へ
大統領選は最終盤を迎え、予断を許さない状況が続いています。各候補の最後の訴えが、有権者の心にどのように響くのか、そして、その結果がアメリカの未来をどう左右するのか、世界中が固唾をのんで見守っています。