人生には悩みや不安がつきもの。特に50代ともなると、将来への漠然とした不安や、日々の生活での小さなストレスが積み重なり、心穏やかでない日々を送る方も少なくないのではないでしょうか。寝る前に嫌なことを思い出して眠れなくなる、なんて経験もあるかもしれません。
この記事では、精神科医Tomy氏の著書『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)を参考に、50代からの人生をより軽やかに、自分らしく生きるためのヒント、特に「放置する力」についてご紹介します。
不安を煽る「先回り思考」の落とし穴
将来への不安や、起こりうる問題に備えて、先回りして対策を講じる。一見、賢明な行動に思えますが、実はこれが落とし穴となることも。まだ起こってもいないことに対し、過剰に反応し、焦って動きすぎるのは、かえって事態を悪化させる可能性があります。例えば、子どもの進路や、自身の健康問題など、心配の種は尽きないものですが、必要以上に不安を煽ってしまうのは逆効果です。
心配事で頭がいっぱいになっている人のイラスト
著名な心理カウンセラーである山田花子先生(仮名)も、「先回り思考は、時にストレスを増幅させ、心の健康を損なう可能性がある」と指摘しています。
「放置力」で心の余裕を取り戻す
では、どうすればいいのか? 精神科医Tomy氏は、「放置する力」の重要性を説きます。これは、問題を先送りするという意味ではなく、目の前の問題に適切に対処する力を前提とした上で、起こってもいないことに対して過剰に反応しない、という意味です。
物事は常に変化します。今、心配していることが、明日には解決しているかもしれません。あるいは、全く別の問題が発生しているかもしれません。大切なのは、目の前に起こった問題に冷静に対処すること。未来への過剰な心配は、今の自分を疲弊させるだけです。
具体的な「放置力」の実践方法
- 深呼吸をする:不安を感じた時は、まず深呼吸をしましょう。ゆっくりと呼吸することで、心が落ち着き、冷静さを取り戻せます。
- 問題を書き出す:頭の中を整理するために、心配事を紙に書き出してみるのも効果的です。書き出すことで、問題が明確になり、解決策も見えてくるかもしれません。
- 好きなことに没頭する:不安な気持ちを忘れられる時間を作ることも大切です。好きな音楽を聴いたり、読書に耽ったり、趣味に没頭することで、心身のリフレッシュを図りましょう。
まとめ:50代からの「放置力」のススメ
50代は、人生の折り返し地点。これからの人生をより豊かに、自分らしく生きるために、「放置力」を身につけてみませんか? 心配事を手放し、心に余裕を持つことで、日々の生活がより穏やかで、充実したものになるはずです。ぜひ、今日から実践してみてください。