航空自衛隊の芦屋基地(福岡県)で、2024年10月31日に壮観な「エレファント・ウォーク」が実施されました。航空自衛隊創設70周年記念塗装機を先頭に、T-4中等練習機やUH-60Jヘリコプター、特殊車両などが滑走路を埋め尽くす様子は、まさに圧巻の一言。今回は、この迫力満点のイベントと、芦屋基地に所属するT-4練習機「レッドドルフィン」の魅力について詳しくご紹介します。
レッドドルフィン:未来の戦闘機パイロットを育む練習機T-4
芦屋基地の第13飛行教育団は、将来戦闘機パイロットとなる若手隊員の育成を担っています。ここで使用されているのが、鮮やかな紅白カラーが特徴のT-4中等練習機、通称「レッドドルフィン」です。
芦屋基地のT-4中等練習機「レッドドルフィン」
国産ジェット練習機であるT-4は、1988年に川崎重工によって開発されました。キャノピー破砕方式の脱出装置や機上酸素発生装置、炭素系複合材など、当時の最新技術が惜しみなく投入されています。その高い性能は、曲技飛行チーム「ブルーインパルス」での採用からも伺えます。航空評論家の山田一郎氏(仮名)は、「T-4は日本の航空技術力の高さを象徴する機体であり、数多くの優秀なパイロットを育成してきた実績を持つ」と評価しています。
航空自衛隊70周年記念塗装機:伝統と未来への希望を乗せて
2024年9月、空自創設70周年を記念した特別塗装機が登場しました。白地のベースはそのままに、赤の部分を黒や青に変更。胴体側面には「JASDF70th Anniversary」、垂直尾翼には「KOKU-JIEITAI」の文字が誇らしげに描かれています。この記念塗装機は、航空自衛隊の輝かしい歴史と未来への希望を象徴する存在と言えるでしょう。
エレファント・ウォーク:基地一丸となった圧巻の光景
今回のエレファント・ウォークでは、70周年記念塗装機を先頭に、T-4、UH-60J、そして基地の特殊車両が滑走路を堂々と行進しました。航空機と車両が一体となって基地の力強さを示すこの光景は、まさに「基地一丸」を体現するものでした。航空祭などで見られることが多いエレファント・ウォークですが、その迫力と美しさは見る者を圧倒します。
芦屋基地のこれからに期待
今回のエレファント・ウォークは、航空自衛隊の70周年という節目を祝うだけでなく、芦屋基地の活動とそこで働く隊員たちの士気を高める貴重な機会となりました。未来の航空自衛隊を担う若きパイロットたちが、レッドドルフィンと共に大空へ羽ばたいていく姿を想像すると、胸が高鳴ります。今後の芦屋基地の活躍に、ますます期待が高まります。