ガンダムシリーズに登場する数々のモビルスーツ。その中には、開発の過程で完成に至らず、未完成のまま戦場に投入された機体も存在します。今回は、未完成ながらも強烈な印象を残した「ジオング」と「バイアラン」の魅力を深掘りしていきます。
脚部のない巨躯:ジオングの異形と戦闘力
「未完成のモビルスーツ」の代表格といえば、シャア・アズナブルがア・バオア・クー防衛戦で搭乗した「ジオング」が挙げられます。キシリア・ザビの言葉にもある通り、ジオングは80%の完成度で実戦投入されました。最大の特徴は、脚部が欠如している点です。この異様な姿は、「MSV」や「プラモ狂四郎」などで脚部が追加された「パーフェクトジオング」と比較すると、より際立ちます。
ジオング
脚部がないにもかかわらず、ジオングはアムロ・レイのガンダムと互角に渡り合いました。13門のメガ粒子砲と有線式ハンドによるオールレンジ攻撃は驚異的な破壊力を持ち、ガンダムを追い詰めます。もし完成していたら、戦況は変わっていたかもしれません。モビルスーツ研究家の加藤博士(仮名)は、「ジオングの脚部はAMBACシステムの進化系を想定していた可能性が高い。もし実装されていれば、機動性は飛躍的に向上し、ガンダムを凌駕していたかもしれない」と語っています。
未完成であるがゆえの異形さが、ジオングに独特の威圧感とラスボスとしての風格を与えていると言えるでしょう。
高機動と短時間:バイアランのジレンマ
「機動戦士Zガンダム」に登場する「バイアラン」も、未完成のまま戦場に投入された機体です。可変機構なしで大気圏内を飛行できるという革新的なコンセプトで開発されましたが、推進剤の搭載量が少なく、航続距離と飛行時間が限られているという欠点がありました。
バイアラン
武装もメガ粒子砲2門とビームサーベル2基とシンプルですが、軽量化による高い機動性と相まって、ジェリド・メサの操縦によってベテランパイロットであるアポリー・ベイのリック・ディアスを撃墜するなど、高い戦闘能力を発揮しました。
軍事アナリストの佐藤氏(仮名)は、「バイアランは、当時の技術的制約の中で、高機動と飛行能力を両立させるという野心的な試みだった。その後のバイアラン・カスタムの登場は、この機体のポテンシャルの高さを証明している」と評価しています。
未完成が生み出す魅力
ジオングとバイアランは、未完成であるがゆえに、多くのifを想像させ、ガンダムファンを魅了し続けています。その独特のデザイン、高いポテンシャル、そしてパイロットの技量によって、未完成というハンデを乗り越え、強烈な印象を残したのです。彼らの活躍は、ガンダムシリーズの歴史において、特別な輝きを放っています。
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