共働き世帯と片働き世帯、どちらも世帯年収が800万円でも、手元に残るお金は一体どれくらい違うのでしょうか? 今回は、子育て世代にも役立つ家計管理のヒントとして、両者の手取り額を徹底比較! 意外な結果に驚くかもしれません。
共働きと片働き、手取り額はどう変わる?
様々なケースが考えられますが、今回はより現実的な例として、東京都内在住の40代夫婦をモデルに、共働きと片働きの手取り額を比較してみましょう。賞与は考慮せず、控除は社会保険料控除、給与所得控除、基礎控除のみとします。保険料は令和6年3月分(4月納付分)からの東京都の料額表を参考にしています。
夫500万円・妻300万円の共働きケース
夫の年収が500万円、妻が300万円の場合、手取り額はどうなるでしょうか?
共働き世帯の手取り額計算表
上の表のように、夫の月収は約41万6667円、妻の月収は25万円。それぞれの社会保険料、所得税、住民税を計算すると、夫の手取りは約385万9557円、妻の手取りは約234万7535円。夫婦合計では約620万7092円の手取りとなります。
片働きで年収800万円ケース
では、どちらか一方が年収800万円を稼ぐ片働き世帯ではどうでしょうか?
月収は約66万6667円。健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料などを計算すると、年間の社会保険料合計は約123万4164円。給与所得控除額は約190万円となるため、所得税と住民税の計算に必要な課税所得は486万5836円です。
そこから所得税、住民税を計算すると、最終的な手取り額は約586万7752円。
驚くべきことに、共働き世帯と比較すると、片働き世帯の方が約33万9340円も手取り額が少なくなってしまうのです。
賢い家計管理のポイントは?
今回の比較から、世帯年収が同じでも、共働きと片働きでは手取り額に大きな差が生じることが分かりました。ファイナンシャルプランナーの山田花子さん(仮名)は、「共働き世帯は社会保険料や税金の負担が2人分になるため、一見不利に思われがちですが、実は所得控除を活用することで、手取り額を増やすことも可能です。夫婦それぞれが扶養控除の対象外となることで、配偶者控除や扶養控除が受けられない代わりに、配偶者特別控除などが利用できます。」とアドバイスしています。
まとめ:ライフスタイルに合わせた選択を
共働きか片働きか、どちらが良いかは一概には言えません。それぞれのライフスタイルや価値観、将来設計によって最適な選択は異なります。今回の比較結果を参考に、ご自身の家庭にとって最適な働き方、そして家計管理の方法を見つけていきましょう。