少年院での生活を終え、社会へと踏み出す少年たち。彼らの胸中には、どんな思いが渦巻いているのでしょうか? 今回は、中村すえこ氏の著書『帰る家がない少年院の少年たち』(さくら舎)から、闇バイトに手を染め、少年院での生活を経て、新たな一歩を踏み出そうとするワタル(18)の物語をご紹介します。
窃盗と暴行、そして少年院へ
17歳で窃盗、暴行、恐喝で逮捕され、多摩少年院に収容されたワタル。彼は一体なぜ、罪を犯してしまったのか。そして、少年院での生活は、彼にどんな変化をもたらしたのでしょうか?
多摩少年院での日々
ワタルは少年院で更生への道を歩み始めます。当初は模範的な態度で過ごしていた彼でしたが、出院準備寮に移ってからある事件を起こしてしまいます。それは、院内での「社会の話」に関する規則違反でした。少年院では、自分の事件や住所など、個人的な情報を話すことは禁じられています。ワタルはこの規則を破り、調査を受けることになってしまったのです。
多摩少年院の門を出るワタル
仮退院、そして新たなスタート
2022年7月、ワタルはついに仮退院の日を迎えます。法務教官に見送られ、少年院の門を出ていくワタル。その表情には、不安と希望が入り混じっていました。
更生への道のり
ワタルの更生を支援するために、NPO法人再非行防止サポートセンター愛知の理事長、高坂朝人氏が駆けつけました。自身も少年院出身である高坂氏は、ワタルの力強い味方となってくれるでしょう。
ワタルと支援者
社会復帰への挑戦
更生への道のりは、決して平坦ではありません。しかし、ワタルは少年院での経験を糧に、新たな人生を歩み始めます。彼は社会に受け入れられ、再び罪を犯すことなく、更生することができるのでしょうか?
未来への希望
闇バイトという負の連鎖から抜け出し、未来へと歩みを進めるワタル。彼の挑戦は、私たちに更生の可能性と、社会の温かさについて改めて考えさせてくれます。 ワタルの物語は、多くの若者にとって希望の光となることでしょう。