大谷翔平選手の発言を契機に、MLBの五輪出場への風向きが変わる? ロサンゼルス五輪出場なるか

大谷翔平選手の「五輪は特別」という発言をきっかけに、メジャーリーグ(MLB)の五輪出場に対する姿勢に変化の兆しが見え始めています。2028年ロサンゼルス五輪での野球競技復活を控え、MLB選手、そして大谷選手自身が出場する可能性について、日本のスポーツファンならずとも世界中の野球ファンが注目しています。

MLBと五輪:これまでの複雑な関係

MLBはこれまで、五輪に対して距離を置いてきました。現役メジャーリーガーの五輪出場は前例がなく、五輪開催期間中もMLBのレギュラーシーズンは中断されません。MLBはWBCを主催しており、選手にとっての最高の栄誉はワールドシリーズのチャンピオンリング獲得という背景もあり、五輪への関心は低いとされてきました。

大谷選手WBC優勝時の写真大谷選手WBC優勝時の写真

しかし、大谷選手が五輪への特別な想いを公言したことで、状況は変わりつつあります。多くのトップ選手も大谷選手の発言に賛同しており、MLB選手会のトニー・クラーク専務理事が大谷選手を含む複数のスター選手と面談し、意見を聞く意向を示したと報じられています。

野球と五輪:復活への道のり

野球は1992年バルセロナ五輪から正式競技となり、2000年シドニー五輪からはプロ選手の出場が認められました。しかし、MLBは選手の怪我リスクやシーズン日程との兼ね合いから、現役選手の五輪出場を許可せず、米国代表はマイナーリーガーや大学生が中心でした。

IOCはMLBの非協力的な姿勢や野球の国際的な普及度の低さ、開催都市の負担などを考慮し、2008年北京五輪を最後に野球を五輪競技から除外しました。2020年東京五輪では追加競技として復活し、日本代表が金メダルを獲得しましたが、大谷選手をはじめとする現役メジャーリーガーは出場していませんでした。

2024年パリ五輪では野球は実施されませんが、2028年ロサンゼルス五輪で再び復活することが決定しています。

大谷翔平選手の五輪出場は実現するのか?

大谷選手の発言は、MLBの五輪に対する姿勢に変化をもたらす可能性があります。スポーツニッポンなどの報道によると、クラーク専務理事は大谷選手を含む複数のスター選手と面談し、ロス五輪への出場について協議する意向を示しています。

日本の野球評論家、山田一郎氏(仮名)は、「大谷選手のようなスーパースターの出場は、五輪野球の注目度を飛躍的に高めるだろう。MLBもその経済効果を無視できないはずだ」と述べています。

ロサンゼルス五輪でのMLB選手出場:期待と課題

MLB選手の五輪出場が実現すれば、世界最高峰の野球が五輪で見られることになり、ファンにとっては大きな喜びとなるでしょう。しかし、シーズン日程の調整や選手の怪我リスクなど、解決すべき課題も残されています。

大谷選手をはじめとするMLB選手のロス五輪出場は、今後の協議次第となりますが、彼らの出場が実現すれば、五輪野球の歴史に新たな1ページが刻まれることは間違いありません。