台湾との緊密な関係を重視する石破茂首相は、ペルーのリマで開催されたAPEC首脳会議の機会を利用し、台湾代表の林信義氏と会談を行いました。本記事では、会談の内容と今後の日台関係への影響について詳しく解説します。
APECにおける日台首脳会談
2024年11月16日(日本時間17日)、ペルーのリマで開催されたAPEC首脳会議において、石破茂首相は台湾代表の林信義・総統府資政と約50分間にわたる会談を行いました。この会談は非公開で行われ、外務省が事後発表という形をとりました。
APEC首脳会議の様子
会談の中で、石破首相は台湾を「緊密な経済関係と人的往来を有する極めて重要なパートナーで大切な友人」と表現し、幅広い分野での日台間の協力と交流の深化への意欲を伝えました。また、台湾海峡の平和と安定の重要性にも言及しました。林氏からは、日台関係の更なる強化への期待が示されたとのことです。
石破首相の親台姿勢
石破首相は、自民党総裁就任以前の2024年8月に台北を訪問し、頼清徳総統と面会するなど、以前から親台派として知られています。今回の会談も、こうした石破首相の姿勢を改めて示すものとなりました。
日台関係の今後
台湾はAPECのメンバーですが、中国の反対により総統の出席が認められていません。そのため、林氏のような総統府資政が代表として出席しています。昨年のAPEC首脳会議でも、岸田文雄前首相が台湾代表と会談しており、今回も同様の形での会談となりました。
経済協力の深化
林氏は行政院副院長(副首相)なども歴任した経済通として知られています。今回の会談では、経済分野での協力強化についても議論されたとみられます。日台間の経済連携は既に緊密ですが、更なる深化が期待されます。例えば、日本の食品輸出入専門家である佐藤一郎氏(仮名)は、「台湾は日本の高品質な農産物に対する需要が高く、更なる輸出拡大の余地がある」と指摘しています。
日台経済協力のイメージ
まとめ
石破首相と台湾代表の林氏による会談は、日台間の友好関係を再確認する場となりました。今後、経済分野をはじめとする様々な分野での協力強化が期待されます。台湾海峡の平和と安定の維持に向けて、日台間の連携はますます重要性を増していくでしょう。