【ソウル=小池和樹】朝鮮中央通信は18日、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記が演説で、ウクライナ情勢について、米国を批判しつつ「多くの国が巻き込まれる危険な領域に進んでいる」と述べたと伝えた。北朝鮮兵のロシア派遣には触れなかった。ウクライナ情勢を緊迫化させた責任は自国ではなく米国にあると主張する構えだ。
演説は軍幹部らに対して15日に行われたという。正恩氏は、ウクライナ情勢に加えてパレスチナ情勢にも触れ、米国が「第3次世界大戦が起きかねないという不安を増大させている」と批判した。「戦争は決して人ごとではない」とも語った。
北朝鮮はロシアに対して1万人以上を派兵し、ウクライナが越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州ですでに戦闘に参加しているとされる。