年金は老後の生活設計における重要な柱。親の年金額が気になりつつも、なかなか聞けないという方も多いのではないでしょうか?勇気を出して聞いてみたら、予想外の高額で驚いた…なんて経験があるかもしれません。この記事では、「65歳の父親が月40万円の年金を受け取っている」というケースを例に、その真偽と可能性について詳しく解説します。
公的年金だけで月40万円はあり得る?
結論から言うと、公的年金のみで月40万円を受け取るのは、現状では事実上不可能です。
会社員の場合、国民年金と厚生年金に加入し、老齢基礎年金と老齢厚生年金を受給します。老齢基礎年金の額は納付月数や厚生年金の加入期間などに基づいて計算されます。老齢厚生年金は、現役時代の収入と加入期間に比例しますが、支給額には上限があります。
厚生年金の計算に用いる「標準報酬月額」の上限は65万円と定められており、これに基づいて年金額も算出されるため、公的年金だけで月40万円に達するのは極めて困難です。ファイナンシャルプランナーの山田一郎氏(仮名)も、「公的年金制度の仕組み上、月40万円という金額は現実的ではない」と指摘しています。
alt年金受給額のイメージ
40万円の真相を探る!考えられる3つの可能性
では、父親の「月40万円」発言の真相は何でしょうか?いくつかの可能性を検証してみましょう。
可能性1:2ヶ月分の年金?
年金は原則として2ヶ月分まとめて支給されます。もしかすると、父親は2ヶ月分の合計金額を「月40万円」と表現しているのかもしれません。つまり、実際の月額受給額は20万円である可能性が高いです。
可能性2:夫婦合算の金額?
父親の発言が、ご両親の年金受給額の合計である可能性も考えられます。母親の年金も含まれているとすれば、40万円という金額も現実味を帯びてきます。
可能性3:私的年金を含む?
個人年金保険やiDeCo(個人型確定拠出年金)など、私的年金に加入している場合、公的年金と合わせて月40万円になる可能性も否定できません。特に、長期間にわたって高額の保険料を払い込んでいた場合は、比較的高額な年金を受け取れるケースもあります。 金融専門誌「マネーライフ」の記事によると、私的年金を活用することで、老後生活の資金計画にゆとりを持たせることができるとされています。
まとめ
公的年金のみで月40万円の受給は難しいものの、他の要素を含めると可能性はゼロではありません。大切なのは、正確な情報に基づいて老後資金計画を立てることです。家族で話し合い、必要に応じて専門家のアドバイスを受けることも検討しましょう。