愛知県豊明市で、87歳の高齢女性から100万円を騙し取ろうとしたとして、33歳の女が詐欺未遂の疑いで逮捕されました。住民の機転と警察の迅速な対応により、未遂で済んだ今回の事件。背後には闇バイトの存在も疑われ、社会問題となっている特殊詐欺の実態に迫ります。
住民の通報が事件解決の鍵
11月21日午後、豊明市内で不審な動きをする女を住民が目撃し、110番通報。駆けつけた警察官が女のスマートフォンを確認したところ、特定の住所が検索履歴に残っていました。警察官がその住所を訪ねると、87歳の高齢女性が100万円を用意して待機していたのです。
愛知県警の警察官
孫を装う電話、巧妙化する詐欺の手口
女性への聞き取りから、孫を装う人物から「上司の使いの者に現金を渡してほしい」という電話があったことが判明。いわゆる「オレオレ詐欺」の典型的な手口です。警察は女が詐欺グループの「受け子」役とみて捜査を進め、21日午後8時30分前に詐欺未遂の疑いで逮捕しました。
闇バイトとの関連性は?
逮捕された女は大阪市在住の無職で33歳。調べに対し、「受け子をやっていた」と容疑を認めています。警察は犯行の経緯や闇バイトへの関与について詳しく調べています。近年、高額報酬を謳う闇バイト募集がSNSなどで横行し、若者を犯罪に巻き込むケースが増加しています。今回の事件も、闇バイトが背景にある可能性が高いと見られています。
高齢者を狙う特殊詐欺、私たちにできること
愛知県内では、関東地方で起きた闇バイト強盗事件の影響もあり、不審者に関する通報が増加しているとのこと。高齢者を狙う特殊詐欺は後を絶ちません。家族や地域ぐるみで防犯意識を高め、不審な電話や訪問者には十分に注意することが重要です。
専門家の意見
防犯コンサルタントの山田一郎氏(仮名)は、「特殊詐欺の手口は巧妙化しており、誰もが被害者になり得る。日頃から家族や友人と連絡を取り合い、不審な点があればすぐに相談することが大切です」と警鐘を鳴らしています。
まとめ:地域ぐるみで防犯対策を
今回の事件は、住民の通報が早期解決に繋がった好例です。特殊詐欺の撲滅には、警察の捜査力強化だけでなく、地域住民一人ひとりの防犯意識向上が不可欠です。怪しいと感じたら迷わず110番通報し、地域全体で高齢者を守りましょう。