「海に眠るダイヤモンド」Netflix並みの大迫力なのに視聴率は“ワースト更新”危機の理由


家族の壮大な物語

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 昨年7月期に放送された同枠の「VIVANT」を凌駕するほど完成度が高い。TBSは「海に~」に膨大な予算をつぎ込んだとみられるが、肝心の視聴率は第1話「地底の闇を切りひらく」(10月20日)が世帯11.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)、個人6.9%と好成績だったが、第2話「スクエアダンス」(11月3日)は世帯9.3%、個人5.6%、第3話「孤島の花」(同10日)はガクンと下がり世帯7.0%、個人4.3%。第4話「沈黙」(同17日)は世帯7.5%、個人4.5%と若干回復したものの力強さはない。

 これはいったいどういうわけか。連続ドラマをウォッチングしている放送ライターがこう指摘する。

「『VIVANT』は第1話の世帯11.5%、第2話11.9%、第3話13.8%、第4話13.4%と上昇気流に乗っていきましたが、『海に~』は逆に沈んでいく傾向です。10月27日に選挙特番が入り第2話が1週間先送りになったほか、第3話では裏番組の『NHKスペシャル』が大谷翔平特集を放送するなど、荒波の中での船出となってしまいました。

 ただ、原因はそれだけではないと思います。宮本信子演じる会社社長のいづみが東京・歌舞伎町のホスト・玲央(神木)にいきなりプロポーズしてその後、自宅に招くという展開はリアリティーに欠けます。また、謎の歌手リナ役の池田エライザの盆踊りの歌唱シーンは声量が細く、百合子(土屋太鳳)の母親・寿美子役の山本未來も母親というより姉妹のようでした。

 いづみの孫の医大生・千景(片岡凛)が夜のお店に400万円の売掛金を抱えていたという流れも強引です。活力にあふれた高度経済成長期と現代の無気力な社会を対比したいのでしょうが、首をひねりたくなる設定が多いのも事実です」



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