兵庫県知事選SNS騒動:ボランティア主張と記事書き換えの謎

兵庫県知事、斎藤元彦氏の公職選挙法違反疑惑が波紋を広げている。事の発端は、PR会社の女性代表が、知事選におけるSNS運用への関与を示唆する内容をネット上に投稿したことに端を発する。果たして、ボランティア活動の範疇を超えた違法行為はあったのか?疑惑の真相に迫る。

SNS戦略の立案はボランティア?報酬の有無が焦点に

斎藤知事は27日の定例会見で、改めて違法行為を否定。PR会社「merchu」の折田楓社長への報酬支払いを否定し、ポスター制作費用以外の業務はボランティアとして行われたと主張した。折田氏の投稿内容についても「事前に知らされていなかった」と戸惑いを表明し、内容の真偽に疑問を呈した。しかし、具体的な説明を求められると「代理人弁護士に一任している」と繰り返すのみで、詳細な説明を避けた。

兵庫県知事、斉藤元彦氏兵庫県知事、斉藤元彦氏

代理人弁護士の見解と食い違う証言

斎藤知事の会見後、代理人を務める奥見司弁護士も会見を開き、「違法性はない」と主張。折田氏の投稿内容を「事実ではない」「盛っている」と断じた。しかし、具体的な根拠を示すことはできず、「(斎藤知事に)確認していない」と回答。さらに、折田氏が投稿内容を複数回にわたり削除、書き換えていた事実も把握していなかったことが明らかになった。

疑惑深まる記事書き換えの謎

折田氏の当初の投稿には、斎藤知事との打ち合わせの様子を捉えた写真と共に「#さいとう元知事がんばれ大作戦を提案中」との記述があった。しかし、その後「#さいとう元知事がんばれを説明中」に書き換えられ、「広報全般を任せていただくことになりました」という記述も削除されている。

折田楓社長折田楓社長

この書き換えは、「買収」の立証に関わる重要な要素である「提案」を隠蔽する意図があったのではないかとの疑念を生んでいる。奥見弁護士は、この書き換えの事実を把握していなかったと発言しており、弁護士としての対応に疑問の声が上がっている。フリージャーナリストの横田一氏は、「書き換えを知らずに会見するなどあり得ない」と指摘し、斎藤知事と弁護士が別々に会見を行った点についても、詳細な説明を避けるための策略ではないかと推測している。

沈黙を続ける美人社長、真相解明はいつ?

騒動以降、折田氏は公の場に姿を現していない。折田氏による説明がない限り、真実は闇の中だ。公選法に詳しい元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士は、斎藤知事に「事前収賄罪」の可能性があると指摘している。今後の捜査の行方、そして折田氏の沈黙が破られるのか、注目が集まっている。