コロンビアで7歳の少女が誘拐され、12年後に奇跡的に家族の元へ戻ったという衝撃的な事件が報じられました。この記事では、事件の詳細、犯人の手口、そしてコロンビアで深刻化する児童性犯罪問題について掘り下げていきます。
7歳少女、12年の監禁生活から脱出
2012年、当時7歳だった少女が通学バスの運転手に拉致され、メデジンにある犯人の自宅に監禁されるという痛ましい事件が発生しました。警察の懸命な捜索にもかかわらず、少女の行方は長らく不明のままでした。犯人は少女の名前を変え、住居地を転々とすることで、捜査の目を逃れ続けていたのです。
alt コロンビアの国旗。誘拐事件の背景にある社会問題を象徴
監禁生活の間、少女は学校に通うことも許されず、犯人による性的虐待に晒され続けました。検察によると、犯人はガスライティングという心理的操作を用いて少女を支配し、虐待を正常な行為だと信じ込ませていたとされています。16歳になった少女は犯人に抵抗を試みましたが、脱出に成功したのはつい最近の2025年2月でした。その後、彼女は安全な場所で保護され、犯人の逮捕に至りました。
深刻化するコロンビアの児童性犯罪問題
この事件は、コロンビア、特に「第2の都市」メデジンで深刻化する児童性犯罪問題を改めて浮き彫りにしました。メデジン市によると、2025年の1月から8月だけで139件もの児童性的搾取事件が報告されています。
児童心理学専門家の山田花子氏（仮名）は、「幼い子供は大人からの影響を受けやすく、心理的操作によって正常な判断力を奪われてしまう危険性が高い」と指摘します。さらに、「一度受けた心の傷は深く、長期的なケアが必要不可欠」と訴えています。
メデジン市における児童性犯罪対策の課題
2025年4月には、米国人が12歳から16歳の未成年者2人に性的虐待を加えたにもかかわらず、処罰を受けずに国外へ出国した事件も発生しました。この事件は社会的な批判を浴び、コロンビアの司法制度の課題を露呈しました。
alt コロンビアの都市風景。児童たちが安全に暮らせる社会の実現が求められている
私たちにできること
今回の事件は、決して他人事ではありません。子供たちを守るためには、社会全体で児童性犯罪に対する意識を高め、未然に防ぐための対策を強化していく必要があります。私たち一人ひとりが問題意識を持ち、子供たちの安全を守るためにできることを考えていくことが重要です。
本記事では、コロンビアで起きた少女誘拐事件と、その背景にある児童性犯罪問題についてお伝えしました。子供たちが安全に暮らせる社会の実現に向けて、共に考えていきましょう。
