ドイツのフリードリヒ・メルツ首相は28日、ロシアによるウクライナへの大規模なミサイル攻撃を受け、両国首脳による和平会談が「明らかに実現しない」との見解を示しました。この発言は、停戦に向けた国際社会の模索が続く中で、現状の厳しさを浮き彫りにしています。
キーウ大規模攻撃、和平交渉に暗雲
ロシア軍は28日、ウクライナの首都キーウに対して新たな大規模攻撃を敢行し、4人の子どもを含む少なくとも23人が犠牲となりました。この無差別な攻撃は、和平への期待に冷水を浴びせる形となりました。
西側諸国はこれまで、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領との会談を模索してきましたが、メルツ首相は「ゼレンスキー大統領とプーチン大統領の会談が明らかに実現しないという事実を踏まえて」、今後の外交努力を進める必要があると述べ、状況が変化したとの認識を示しました。
2025年8月27日撮影、ロシアによるウクライナ侵攻後の状況について語るドイツのフリードリヒ・メルツ首相
ゼレンスキー大統領、ロシアの「外交拒否」を非難
ゼレンスキー大統領は28日、今回の攻撃を受け、自身のSNSに「ロシアが真の外交に興味がないことを示している」と投稿し、国際社会に向けて訴えました。「ロシアは交渉の場ではなく弾道ミサイルを選んだ。戦争を終わらせるのではなく、殺戮(さつりく)を続けることを選んでいる」と述べ、ロシアの攻撃的な姿勢を強く非難しました。
トランプ前大統領、戦争終結への双方の準備不足を指摘
ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官は、今回の攻撃に対し、ドナルド・トランプ米大統領(当時)が不満を示したものの「驚きはない」と述べたことを明らかにしました。レビット報道官は記者会見で、「おそらく、この戦争の両国は自ら終結させる準備ができていないのではないか」との見方を示し、「大統領は戦争を終わらせたいと思っているが、両国の指導者も終結させたいと思わなければならない」と強調しました。これは、紛争終結には当事者双方の強い意思が不可欠であるという認識を示唆しています。
今回のロシアによる大規模攻撃は、独首相が和平会談の実現困難性を明言し、ウクライナ大統領がロシアの外交拒否を非難する結果となりました。また、米国前大統領の側近からも、紛争当事者双方の終結への意思の重要性が指摘されており、停戦交渉の道筋は依然として見通せない状況が続いています。
参考文献
- AFPBB News
- Yahoo!ニュース (https://news.yahoo.co.jp/articles/2f4a81ddc1b057a6d0d3055f31bba3e3e7200114)