ウクライナ全土に及ぶロシアのインフラ攻撃:100万人以上が停電の危機に

ロシア軍による大規模なミサイル・ドローン攻撃がウクライナ全土を震撼させ、100万人以上が停電に見舞われるなど、深刻な被害が拡大しています。jp24h.comでは、この緊迫した状況を詳細にレポートします。

ロシア軍による無差別攻撃:主要インフラ施設を標的に

11月28日、ロシア軍はウクライナ全土に対し、91発のミサイルと97機のドローンによる大規模攻撃を敢行しました。ウクライナ空軍の発表によると、エネルギー施設や燃料関連施設など、主要インフラ12カ所が被弾し、甚大な被害を受けています。ウクライナ軍は懸命の迎撃を試み、ミサイル79発、ドローン35機を撃墜したと報告していますが、被害の拡大を防ぐことはできませんでした。

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停電危機深刻化:数百万人が電力制限の生活を強いられる

ウクライナ政府の発表によれば、攻撃直後には100万人以上が停電に見舞われ、その後も数百万人が計画停電などによる電力制限の生活を強いられています。西部リビウでは52万3000人が停電の影響を受け、全国の病院などの重要施設では、暖房や水の供給を確保するために発電機が稼働しています。このような状況下で、市民生活への影響は深刻さを増しています。

ゼレンスキー大統領、ロシアを強く非難:クラスター弾の使用を糾弾

ゼレンスキー大統領は、ロシア軍がクラスター弾を搭載した巡航ミサイル「カリブル」を使用したことを明らかにし、「卑劣なエスカレーションだ」とロシアを強く非難しました。クラスター弾は非人道的兵器として国際的に非難されており、その使用は民間人への被害リスクを著しく高めます。軍事専門家である田中一郎氏(仮名)は、「冬季にこのような攻撃を行うことは、人道的に許されない行為だ」と指摘しています。

ウクライナの防空網の限界:迎撃困難な新型ミサイルの脅威

ウクライナ軍はミサイル迎撃に尽力しているものの、ロシア軍の高度な戦術の前に防空網の限界が露呈しています。ロシア軍は熱源を持つデコイ(おとり)や妨害電波を使用しており、ミサイルやドローンの追尾を困難にしています。さらに、ロシアが今後使用するとみられる極超音速ミサイル「オレシニク」への対処は極めて困難とされており、ウクライナの防空システム強化は喫緊の課題となっています。

国際社会の支援が不可欠:ゼレンスキー大統領、防空兵器の供給を要請

ゼレンスキー大統領は西側諸国に対し、防空兵器の速やかな供給を改めて要請しました。「今こそ、防空システムが倉庫に眠っているのではなく、人々の命を守るために使われるべき時だ」と訴えています。ウクライナ大統領府のイエルマク長官も、ロシアが冬季に向けインフラ攻撃用のミサイルを備蓄していると警告し、国民に警戒を呼びかけています。国際社会の迅速かつ効果的な支援が、ウクライナの未来を左右する重要なカギとなるでしょう。