猪口邦子議員自宅マンション火災:あの温厚なご主人が…近隣住民が語る悲劇と鎮火後の現場

東京都文京区で発生した猪口邦子参議院議員の自宅マンション火災。11月27日の夜、6階建てマンションの最上階から上がった猛火は、約150㎡を焼き尽くしました。2名の尊い命が奪われたこの悲劇。鎮火から2日後の現場の様子、そして近隣住民の声から、改めて事件の深刻さを浮き彫りにします。

現場に残る生々しい爪痕

火災から2日後、現場は依然として騒然とした空気に包まれていました。黒くすすけた外壁、かすかに漂う焦げ臭さ。溶けた窓ガラスは、火災の激しさを物語っています。多数の消防車両、黄色い規制線、そして現場検証を行う捜査員の姿が、この惨劇の深刻さを物語っていました。

火災現場のマンション火災現場のマンション

近隣住民の証言:温厚だったご主人

近隣住民の方々は、猪口議員一家を温厚な家族として記憶していました。特にご主人の孝さんは、温厚で優しい人柄で知られていたとのこと。しかし、最近は足の具合が悪く、外出する姿を見かけることは少なくなっていたようです。

60代の女性住民は、「猪口さん一家は最上階のペントハウスに住んでいました。直通のエレベーターもあったそうです。ご主人は温厚で優しそうな方で…。最近は足の具合が悪かったようで、お見かけしていませんでした。」と語りました。

火災の原因は?

火災の原因については現在も調査中ですが、放火の可能性は低いと見られています。警察は、火元の特定や出火原因の究明に全力を挙げています。

悲劇を深めたマンションの構造?

火災発生当時、強風が吹いていたことが、被害を拡大させた可能性も指摘されています。最上階で窓が多く風通しの良い構造であったこと、そして大学名誉教授である孝さんが多くの書籍や資料を所有していたことが、火の勢いを加速させた一因かもしれません。

近隣住民の女性は、「当日は風が強かったんです。最上階で窓も多く風通しがいい。大学の先生で紙の資料や書物もたくさんお持ちだったでしょうから、火が燃えうつりあっという間に燃え広がったのかもしれません。」と証言しました。

突然の別れ、残された家族

この火災で、猪口議員は最愛の夫と娘を亡くしました。突然の別れは、ご家族にとって計り知れない悲しみでしょう。心よりお悔やみ申し上げます。

火災は私たちの身近で起こりうるということを改めて認識させられる出来事でした。防火対策の重要性を再確認し、火災から身を守る意識を高める必要があると言えるでしょう。

専門家(火災予防協会 山田一郎氏談)は、「住宅火災の多くは、ちょっとした不注意から発生します。コンセントの抜き忘れや、タバコの不始末など、日頃から火の取り扱いには十分注意し、定期的な火災報知器の点検を行うことが重要です。」と警鐘を鳴らしています。