夢の国を支える舞台裏:東京ディズニーリゾートの清掃クルー奮闘記

東京ディズニーリゾート。夢と魔法の王国で、キラキラ輝くパレードやアトラクションの裏側には、ゲストの笑顔を守るために奮闘するキャストたちの物語があります。今回は、パークの清潔さを保つ清掃クルーの知られざる苦労と、プロフェッショナルな仕事ぶりをご紹介します。

ゲストの笑顔の裏側:ゴミとの戦い

パークの賑わいがピークに達する日、清掃クルーにとって最大の敵となるのが「ゴミ」です。入園者数が増えるほどゴミの量も増加し、パーク内の至る所に設置されたトラッシュカンはあっという間に満杯になっていきます。5万人を超えるゲストが来園する日には、30分も経たずに溢れかえることも。

alt: 東京ディズニーリゾート内のゴミ箱alt: 東京ディズニーリゾート内のゴミ箱

夢の国でゴミがあふれる光景はあってはならないため、ゴミ収集担当の「ダンプ」クルーは休む暇もありません。スイーパーと呼ばれる清掃担当がゴミで溢れかえりそうなトラッシュカンを発見すると、無線でダンプクルーに連絡が入ります。「グランマ・サラのキッチン出口横のトラッシュカン、もういっぱいで溢れ出ています!至急対応をお願いします!」と、パーク全体に響き渡る緊急連絡。まるでダンプクルーが怠けているかのような印象を与えてしまい、肩身の狭い思いをすることもあるそうです。

ゴミ圧縮のプロフェッショナル:スイーパーの技

ダンプクルーが到着するまでの間、スイーパーはコンパクティングボードを使ってゴミを圧縮します。紙コップやポップコーンの容器など、かさばるゴミを約3分の2にまで圧縮することで、トラッシュカンの容量を確保し、ゴミの溢れ出しを防ぎます。

マナー向上への願い:放置ゴミとの格闘

残念ながら、パーク内にはゴミを所定の場所に捨てないゲストもいます。飲み終わった紙コップや食べ残しを地面に放置したり、トラッシュカンのすぐそばに投げ捨てるといった行為も。スイーパーはこうした放置ゴミにも目を光らせ、迅速に処理しなければなりません。

人気アトラクション周辺での奮闘

「スプラッシュ・マウンテン」や「ビッグサンダー・マウンテン」、「ホーンテッドマンション」などの人気アトラクションでは、Qライン(待ち列)にトラッシュカンが設置されています。ゲストが列に並んでいる中での作業となるため、「失礼します!」「通らせていただきます!」と声をかけながら、細心の注意を払ってゴミを回収します。

ダンプクルーは二輪カートを使用するため、ゲストにぶつからないように細心の注意を払いながら、大きな声で注意を促します。ときにはデパートなどで、無言で大きな荷物を運び、客のすぐそばを通る店員を見かけることもあるそうです。「こういうときには、ちゃんとゲストに声がけしないと」と、つい職業病が出てしまうのだとか。

夢を支える清掃クルー:プロフェッショナルの誇り

東京ディズニーリゾートの清掃クルーは、ゲストの笑顔を守るために、見えないところで日々奮闘しています。彼らのプロフェッショナルな仕事ぶりは、まさに夢の国を支える縁の下の力持ちと言えるでしょう。パークを訪れた際には、彼らの努力に感謝の気持ちを持ち、ゴミの処理にも気を配りたいですね。