【12月02日 KOREA WAVE】大韓航空とアシアナ航空の統合が4年を経て完了し、アシアナ航空のマイレージプログラム統合が本格的に議論される段階に入った。統合案は2025年6月までに固まる予定だが、マイレージの価値低下や権利消失を懸念する消費者の声が高まっている。
大韓航空は12月20日までに1兆5000億ウォンを投資し、アシアナ航空株式の63.9%を取得することでアシアナを完全子会社化する。その後6カ月以内に、公正取引委員会(公取委)に統合案を提出し、承認を得る必要がある。公取委は、消費者保護の観点から「2019年施行制度より不利な変更を禁止し、承認後に統合案を不利に変更することを禁止」とする条件を課している。
大韓航空は「マイレージの価値を改悪することは現実的でない」と主張しており、ユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領も今年3月の民生討論会で「1マイルも損害が発生しないよう管理する」と述べた。
ただ、両社のマイレージ価値が異なるため、1:1の比率での転換は難しいと見られている。例えば、提携カードでのマイレージ積算比率は、大韓航空が1000ウォンあたり1マイル、アシアナ航空が1.5マイルであり、1:1.5の比率が予測される。
現在、大韓航空には約3兆5000億ウォン相当の未使用マイレージが蓄積されており、アシアナ航空のマイレージを含めると、統合後の管理負担がさらに増えることが懸念される。今年第3四半期時点で、大韓航空とアシアナ航空の未使用マイレージ残高(繰延収益)はそれぞれ2兆5542億ウォンと9819億ウォンに達する。
また、両社の上級会員制度も統合時の課題となる。大韓航空の「モーニングカム」最下級(5万マイル)に比べ、アシアナ航空の「ゴールド」(2万マイル)は条件が緩い。統合後に基準が統一されると、モーニングカム基準を満たせない会員がラウンジ利用などの特典を失う可能性がある。
大韓航空は、公取委への統合案提出前に専門コンサルティングを依頼し、マイレージ転換比率やサービス内容を精査する。アシアナ航空の既存マイレージプログラムは、統合までの2年間はそのまま運用され、その後、両社のマイレージは大韓航空の「スカイパス」に統合される計画だ。アシアナが加盟する航空連合「スターアライアンス」についても、一定期間の維持が検討されている。
統合までの期間中、アシアナ航空のマイレージを消化するための施策が進められる。例えば、金浦―済州線ではアシアナが4500席、大韓航空が840席のマイレージ利用枠を提供しているが、依然として需要に追いついていないとの指摘がある。また、統合後には、大韓航空の「キャッシュ&マイルズ」に似た複合決済サービスが導入される可能性もある。このサービスは航空運賃の最大30%をマイレージで支払える仕組みであり、アシアナでも類似サービスが提供されるとの予測がある。
(c)KOREA WAVE/AFPBB News
KOREA WAVE