札幌すすきののガールズバーで起きた爆発事件は、日本中に衝撃を与えました。この記事では、事件の背景、経緯、そして関係者の証言を元に、この痛ましい事件の真相に迫ります。恋人同士のトラブルが、なぜこのような悲劇を生んでしまったのでしょうか。
爆発事件の概要と被害状況
2024年11月26日午後3時20分頃、札幌すすきののガールズバー「ミリオン」で爆発火災が発生しました。6階建てビルの2階と3階に入居していた同店は、昼営業中でした。爆発は2階部分で発生し、外に向かって激しい炎が噴き出しました。店内にいた20代の女性従業員と男性客2人の計3人が重傷を負い、病院に搬送されました。
爆発が起きたガールズバーの外観
事件の背景：元交際相手の犯行とDV・ストーカー行為
爆発の数分前、犯人の男はSNSに「楽しいことするよ」と投稿していました。これは犯行予告とも取れる内容です。作業服姿で店に乗り付けた男は、カウンター付近でガソリンをまき、ライターで着火。爆発を引き起こしました。警察の調べによると、男は被害女性の元交際相手で、交際トラブルが原因で犯行に及んだとみられています。
関係者の証言によると、男は個人投資家を自称し、FX取引などで生計を立てていたようです。一方、被害女性は「ミリオン」で黒服として働き、バニーガールたちの面倒見が良いことで知られていました。当初は順調に見えた二人の関係でしたが、約1ヶ月前の10月頃から、男の束縛や暴力行為がエスカレートしていったといいます。
被害女性の苦悩と警察への相談
被害女性は男の束縛に耐えかね、別れを切り出しました。しかし、男は別れを受け入れず、SNSで政治関連の過激な投稿を繰り返すなど、不安定な様子を見せていました。11月7日、女性は警察に相談。警察の介入により二人は別れ、女性は親族宅に避難しましたが、男は避難先を突き止め、車で周辺をうろつくようになったのです。
男はLINEで「会いたい会いたい」と十数行にわたってメッセージを送り続けたり、自殺をほのめかすなど、ストーカー行為をエスカレートさせていきました。女性は知人に相談し、改めて警察に相談することを検討していましたが、その矢先に事件は起こりました。飲食店経営コンサルタントの田中一郎氏（仮名）は、「ストーカー行為は深刻な犯罪であり、早期の相談と適切な対応が重要です」と指摘しています。
事件の余波と今後の課題
今回の事件は、DVやストーカー行為の危険性を改めて浮き彫りにしました。無関係の客を巻き込んだ今回の事件は、社会全体で対策を考える必要があるでしょう。
事件後、「ミリオン」は営業を停止し、被害者や関係者へのケアが続けられています。 この事件を教訓に、DVやストーカー行為の撲滅に向けた取り組みが強化されることが期待されます。
