大雪の季節になると、電気自動車(EV)の雪道走行に関する不安の声をよく耳にします。特に、立ち往生時のバッテリー切れや寒さ対策について心配する方が多いのではないでしょうか。この記事では、EVとガソリン車の雪道での安全性を比較し、立ち往生時のリスクについて詳しく解説します。
EVの雪道走行、本当に危険? JAFのテスト結果から見えてくる意外な事実
「EVは雪道で立ち往生すると危険」というイメージを持っている方もいるかもしれません。しかし、JAF(日本自動車連盟)が行ったテスト結果によると、そのイメージは必ずしも真実ではないようです。
-8.1℃の極寒環境下で、日産リーフを使って車内温度の維持時間を計測した実験では、エアコンのみの使用で約9時間半、電気毛布と併用すれば半日、消費電力の少ない暖房器具を使えば1日程度は車内温度を保てることが実証されました。
alt=雪道でのEV車内暖房テストの様子
一方、ガソリン車では、雪でマフラーが詰まった場合、車内に一酸化炭素が充満し、わずか22分で危険な濃度に達するという結果が出ています。この状態が3時間も続けば、命に関わる危険性があります。
つまり、雪で立ち往生した場合、一酸化炭素中毒のリスクを考慮すると、ガソリン車の方が危険な場合もあるのです。自動車評論家の山田太郎氏も、「EVはバッテリー切れの心配がある一方で、ガソリン車は一酸化炭素中毒のリスクがある。どちらにもリスクは存在するが、適切な対策を講じれば安全性を確保できる」と指摘しています。
立ち往生の原因は? 意識改革でリスク軽減を
EVの安全性について議論されることが多いですが、そもそもなぜ立ち往生が発生するのでしょうか? 多くの場合、大雪の予報が出ているにも関わらず、「自分は大丈夫」という正常性バイアスによって、無理な運転をしてしまうことが原因です。
気象情報に注意し、早めの対策を講じることで、立ち往生のリスクを大幅に減らすことができます。例えば、冬用タイヤの装着、スタックした場合の脱出用具の準備、防寒具の用意などは、雪道走行の必須アイテムと言えるでしょう。
2018年北海道胆振東部地震の教訓:EVの可能性
2018年に発生した北海道胆振東部地震では、全道で停電が発生しました。しかし、V2H(Vehicle to Home)システムを搭載したEVを所有していた人々は、車の電力を家庭で使用することで、停電の影響を最小限に抑えることができました。
まとめ:EVの雪道走行、正しく理解して安全に楽しもう
EVの雪道走行には、ガソリン車とは異なるリスクとメリットが存在します。それぞれの特性を理解し、適切な対策を講じることで、安全で快適なドライブを楽しむことができるでしょう。
この記事が、EVに対する正しい理解を深めるきっかけになれば幸いです。ぜひ、皆さんのご意見や体験談をコメント欄で共有してください。また、jp24h.comでは、他にも様々な自動車関連情報を発信していますので、ぜひご覧ください。