尹大統領弾劾可決、国民へ「未来への道筋は止めない」と決意表明

韓国の尹錫悦大統領は2024年12月14日、国会で自身への弾劾訴追案が可決されたことを受け、国民に向けた談話を発表しました。談話の中で尹大統領は、日韓関係改善や経済政策など、これまでの功績を振り返りつつ、今後の国政運営への不安を吐露する一方、国民に対して「未来への道筋を決して止めない」と力強く決意を表明しました。

尹大統領、弾劾可決後の心境を吐露

国会での弾劾訴追案可決という異例の事態を受け、尹大統領は国民へ直接語りかけました。「しばらく立ち止まる」としながらも、「国民と共に歩んできた未来への道筋を決して止めてはいけない。私は決して諦めない」と強い言葉で決意を示し、今後の動向に注目が集まっています。

尹錫悦大統領の公式写真

日韓関係改善など、これまでの功績を強調

談話では、尹政権下で実現した日韓関係の改善についても触れられました。尹大統領は「韓米日協力を復元し、グローバル外交の地平を広げるために昼夜を問わず走った」と振り返り、外交における成果を強調しました。韓国政治に詳しい専門家、例えば、ソウル大学の李教授（仮名）は、「尹大統領の外交努力は、日韓関係の未来にとって重要な一歩だったと言えるでしょう」と評価しています。

経済政策への言及と今後の不安

談話では、経済政策についても言及がありました。具体的な政策名は挙げられませんでしたが、「これまでの努力が無駄にならないか、もどかしい」と述べ、弾劾訴追による国政運営への影響を懸念する様子がうかがえました。

韓国国会議事堂

韓悳洙首相への期待と政治文化改善への呼びかけ

大統領職務停止に伴い、権限を代行する韓悳洙首相に対しては、「みんなで力を合わせ、国民の安全と幸福を守るために最善を尽くしてほしい」と期待を寄せました。また、与野党の政治家には「暴走と対決の政治が、熟議と配慮の政治に変わるよう、政治文化と制度を改善するのに関心と努力を寄せてほしい」と呼びかけ、政治の正常化を求めました。政治評論家の金氏（仮名）は、「今後の韓国政治において、与野党の協力が不可欠となるでしょう」と分析しています。