東京都は19日、令和元年の都内の基準地価(7月1日時点、1278地点)を公表した。都内全域の住宅地や商業地、工業地を含む全用途で前年比4・1%上がり、7年連続で上昇した。
住宅地では1平方メートル当たりの最高額は、「港区赤坂1-14-11」で、453万円。7年連続1位だった「千代田区六番町6番1」(396万円)は2位に下がった。
住宅地の市区町村別では、荒川区の上昇率が8・6%で1位。都の担当者は「景気回復基調が続いており、低金利政策で継続的な地価上昇となっている」と説明した。23区全域の上昇率は4・6%(前年4・3%)。上昇率が最も高かったのは、「豊島区高田1-36-11」の10・9%で、1平方メートル当たりの価格は64万3千円となった。JR山手線沿線の内側を中心に上昇率が高くなっている。
多摩全域の上昇率は0・8%で前年と同じ上昇幅だった。稲城市3・4%、武蔵野市3・3%が上位。駅前整備や区画整理事業が進む地域で、上昇率が高い傾向にある。
一方、商業地で1平方メートル当たりの最高額は、14年連続で「中央区銀座2-6-7(明治屋銀座ビル)」の4320万円(前年4190万円)だった。
23区全域の上昇率は8・4%(同7・2%)。区市町村別で上昇率が最も高かったのは、台東区で14・4%。地点別の上昇率トップは「台東区浅草1-29-6」で、34・5%となった。都によると、外国人観光客の増加によるホテルなどの需要増で、浅草駅周辺の地価上昇が顕著だという。
多摩全域の上昇率は2・3%(同2・0%)で、上昇率の上位には吉祥寺駅や立川駅周辺など利便性が高い地域が入った。