大阪府泉大津市で行われた市長選(2024年12月15日投開票)は、現職の南出賢一氏とNHK党党首の立花孝志氏を含む複数の候補者による激しい選挙戦となりました。そんな中、政治団体「ごぼうの党」の奥野卓志代表が南出氏支持を表明し、応援演説で立花氏を痛烈に批判したことが話題を呼んでいます。この記事では、選挙戦の模様と市民の声を交えながら、その背景を探ります。
ごぼうの党・奥野代表、南出氏を「同志」と呼び支持表明
12月14日、南海泉大津駅前に集まった約200人の支持者に向けて、ごぼうの党の奥野卓志代表が応援演説を行いました。南出氏とは初対面ながらも、関係者を通じて旧知の間柄だったという奥野氏。立花氏の立候補を疑問視し、「ネット民を制すれば選挙も制する」という立花氏の持論を真っ向から否定。「ネット民の声を代弁する」と自称する立花氏に対し、真の民意を示すべく、自ら応援に駆けつけたことを明かしました。
南出氏と奥野氏のセッション
奥野氏は、新型コロナウイルスワクチン接種に対する姿勢を理由に、南出氏を「同志」と呼びました。2020年、2021年当時、ワクチン接種に慎重な意見を持つ人々は「非国民」のレッテルを貼られる風潮がありました。しかし、南出氏は市民の健康と命を守るため、批判を恐れずに自らの信念を貫き通したと奥野氏は称賛しました。
ワクチン問題と南出氏の独自政策
泉大津市は、10月から開始された高齢者向けの新型コロナワクチン定期接種に公費を負担していません。南出氏は選挙戦でワクチン問題を争点化していませんでしたが、奥野氏とのセッションの中で、独自の救済制度や後遺症改善プログラムについて言及。市民に対して「困った時は必ず救済します。選択肢はあります」と力強く訴えました。
市民の声は?
今回の市長選では、ワクチン問題以外にも様々な論点がありましたが、奥野氏の応援演説は大きな注目を集めました。市民の間では、
- 「奥野さんの応援演説で南出さんの誠実さが改めてわかった」
- 「立花さんの主張は過激すぎる。南出さんがいい」
- 「ワクチン問題への対応は評価できる」
といった肯定的な意見がある一方、
- 「ごぼうの党との連携は違和感がある」
- 「パフォーマンス重視の選挙活動はどうかと思う」
といった批判的な意見も聞かれました。
立花氏への批判と今後の展望
奥野氏は、立花氏が南あわじ市長選への出馬を表明していたにも関わらず、泉大津市長選に立候補したことを厳しく批判。「舌の根も乾かないうちに『故郷』だと言い出した。市民も『何がしたいのかわからない』と言っている」と指摘しました。
南出氏は、立花氏への批判は一切避け、「泉大津市の名前が全国に広がるチャンス」と前向きな姿勢を示しました。
今回の市長選は、様々な論点が交錯する中、市民の選択に委ねられました。今後の泉大津市の行方に注目が集まります。