近畿圏の主要百貨店が2025年1月2日の営業休止を発表し、新春の風物詩である初売りが大きな転換期を迎えています。人手不足の深刻化や持続可能な社会の実現に向けて、消費者の意識も変化していくのでしょうか。
2025年、静かになる日本の正月
阪急阪神百貨店、高島屋、大丸松坂屋百貨店など、近畿圏の主要百貨店が2025年1月2日の営業休止を発表しました。さらに、西武池袋本店、西武渋谷店など、「そごう・西武」も2025年の元日休業を決定。これにより、東京都内では元日営業する百貨店がゼロとなります。
alt 近畿地方の百貨店の外観
三が日休業の動き、スーパーにも拡大
この動きは百貨店だけでなく、スーパーにも広がっています。サミットは2021年から、ライフコーポレーションは2022年から、全国のほぼすべての店舗で正月三が日を休業しています。サミットでは33年ぶりの三が日完全休業となり、大きな話題となりました。
変わりゆく消費文化と労働環境
「正月仕置之事」にも記されているように、日本では古くから1月2日に初売りを行う習慣がありました。しかし、近年の労働環境の変化や人材不足を背景に、この伝統が見直されています。
専門家の見解
ビジネスコンサルタントの新田龍氏は、「人材不足が深刻化する中、この動きは当然と言えるでしょう。消費者は『いつでも何でも手に入る』という便利さに慣れてきましたが、不便さを受け入れることが持続可能な社会につながります」と述べています。消費者の意識改革も必要となるでしょう。
今後の展望
正月休業の拡大は、日本の消費文化と労働環境に大きな変化をもたらす可能性があります。生活スタイルの変化とともに、年末年始の過ごし方も変わっていくのかもしれません。消費者はより計画的な購買行動を求められるようになり、企業は効率的な人員配置やサービス提供のあり方を見直す必要が出てくるでしょう。
まとめ
2025年の正月は、これまでとは異なる静かなものとなるでしょう。この変化は、日本の消費文化と労働環境の転換点を示唆しています。持続可能な社会の実現に向けて、企業と消費者の意識改革が求められています。