この記事では、発足直後から支持率が低迷している石破政権の現状と、2025年夏の参院選に向けた展望、そして政局の可能性について解説します。国民的人気を背負って誕生した石破政権ですが、国会運営や政策における発言のぶれなどが影響し、支持率は伸び悩んでいます。今後の政権運営、そして日本経済への影響はどうなるのでしょうか?
支持率低迷の現状
石破政権発足時の2024年10月の内閣支持率は44%と、森政権発足時(2000年4月、39%)に次ぐ低水準にとどまりました。最新の12月調査では、支持率と不支持率が38%で並んでいます。
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NHK世論調査の長期データと比較すると、岸田前政権は旧統一教会問題や政治資金問題の影響で支持率が低下し、最終的に20%まで落ち込み退陣しました。一方、石破政権は発足当初から低迷しており、国民の期待に応えられていない現状が浮き彫りになっています。
政権の安定性を示す「スプレッド」
内閣支持率から不支持率を引いた「スプレッド」は、政権の安定性を測る指標の一つです。歴史的に見ると、スプレッドが-20%ptを超えると、政権退陣に至るケースが多い傾向にあります。石破政権のスプレッドは発足直後の+12%ptから、直近では0%ptまで縮小しています。危険水域とまでは言えませんが、予断を許さない状況と言えるでしょう。政治評論家の山田一郎氏(仮名)は、「スプレッドの縮小は、国民の石破政権への期待感が薄れていることを示唆している。今後の政権運営はより慎重になる必要があるだろう」と指摘しています。
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2025年夏の参院選と政局の可能性
2025年の政治日程における最大の焦点は、7月中に実施される見込みの第27回参議院議員通常選挙です。参院選の結果次第では、政権の枠組みや安定性が大きく変わる可能性があります。
少数与党である石破政権は、国民民主党との協調によって予算案や法案の成立を目指していますが、支持率の低迷が続く中で迎える参院選は、政権にとって大きな試練となるでしょう。
春以降の政局リスク
3月までは与野党ともに2025年度予算案と税制改正法案の審議・成立に集中すると予想されます。野党は政権担当能力を示すため、予算案などへの十分な審議を求めつつも、日程闘争などは避ける可能性が高いです。
しかし、参院選を控え、春以降は政局が動き出す可能性があります。 著名な政治ジャーナリストである佐藤花子氏(仮名)は、「石破政権が参院選で勝利するためには、国民の信頼を回復することが不可欠だ。そのためには、具体的な政策の実現と、国民との丁寧なコミュニケーションが求められるだろう」と述べています。
まとめ
石破政権は発足直後から支持率が低迷し、今後の政権運営に課題を抱えています。2025年夏の参院選は、政権の命運を左右する重要な選挙となります。春以降に政局が動き出す可能性もあり、今後の政治動向に注目が集まります。