「ミュゼプラチナム」といえば、誰もが知る有名脱毛サロン。その知名度の高さとは裏腹に、運営会社の変遷や、一時期話題となった船井電機との関係について、実はあまり知られていないのではないでしょうか。この記事では、ミュゼプラチナムの歩みを振り返り、その波乱万丈な道のりを分かりやすく解説します。
ミュゼプラチナム、急成長と経営不振
ミュゼプラチナムは2002年に株式会社ジンコーポレーション(現:株式会社M&Fアセットパートナーズ)によって創業されました。積極的な広告戦略が功を奏し、瞬く間に業界大手へと成長。売上高はうなぎのぼりでしたが、施術料金を一括前払いとするシステムが、後に経営の不安定さを招く要因となります。
ミュゼプラチナムの看板
事業拡大に伴う先行投資や広告宣伝費が経営を圧迫し、2015年頃には経営不安が表面化。解約が急増し、巨額の赤字を計上することに。
RVHによる救済と新たな課題
経営不振に陥ったミュゼプラチナムは、2015年12月に株式会社RVHの支援を受け、株式会社ミュゼプラチナム(現:株式会社MIT)に事業を譲渡。予約システムの改善やアプリ導入など、顧客満足度向上に尽力しました。
しかし、競争激化による広告費の増大は収まらず、2019年3月期には再び赤字に転落。経営の立て直しは難航を極めました。
度重なる親会社変更と船井電機との関係
2020年4月、株式会社G.Pホールディングの子会社となり、2023年4月には船井電機の傘下へ。脱毛器の製造販売などでシナジー効果を期待した買収劇でしたが、わずか1年で株式は手放されることとなります。
ミュゼプラチナム運営会社の変遷
この時期、ミュゼプラチナムは他社の脱毛サロンも承継しましたが、資金繰りが悪化し、広告費の未払いが発生。船井電機の親会社が連帯保証していたことが、後に船井電機自身の経営問題へと発展していくことになります。
現在のミュゼプラチナム
現在、ミュゼプラチナムは4社目となるMPH株式会社によって運営されています。同社代表は「船井電機とは関係ない」と明言しており、過去の経営体制とは一線を画しています。
数々の困難を乗り越え、現在も多くの顧客に支持されるミュゼプラチナム。その歴史を知ることで、企業経営の難しさや、変化の激しい業界における生き残り戦略の重要性を改めて認識させられます。