北九州市で発生したマクドナルドでの痛ましい中学生殺傷事件。19日、ついに40代の男が逮捕されました。事件発生から逮捕に至るまでの警察の捜査、そして事件現場周辺で見られた変化を、元徳島県警捜査一課の秋山博康氏の解説と共に深く掘り下げていきます。
犯人の逃走経路と左回り行動の謎
まず注目すべきは犯人の逃走経路です。マクドナルドから北へ向かったとされる犯人。秋山氏によると、犯人は人間の心理的な傾向として左回りに逃走するケースが多いと指摘します。これは、子供の頃から運動会などで左回りに走ることに慣れているため、無意識に左へ逃げる傾向があるためだと説明しています。
alt 北九州市マクドナルド事件現場付近の地図
マクドナルド北側の空き地を抜け、左手の路地に入った可能性が高いと秋山氏は分析。しかし、凶器を所持し、返り血などが付着していた可能性も考慮すると、公共交通機関を利用したとは考えにくいとのことです。
変化を遂げた捜査現場:防犯カメラと地取り捜査
事件現場から北へ進むと、郵便局の防犯カメラが目に入ります。秋山氏は、この防犯カメラが捜査の鍵を握ると指摘。「防犯カメラのリレー捜査」と呼ばれる手法で、郵便局、駅前など、順次防犯カメラの映像を解析することで、犯人の逃走経路を特定していく重要性を強調しました。
加えて、周辺住民への聞き込み、いわゆる「地取り捜査」も重要な役割を果たします。しかし、事件発生当初は多くの捜査員の姿が見られた現場周辺も、18日には捜査員の姿はほとんど見られなくなっていました。これは、警察がすでに犯人の目星をつけ、証拠固めに集中していた可能性を示唆しています。
映像公開の真相と通り魔の可能性
事件後、防犯カメラ映像の公開を求める声があがりましたが、警察は公開を見送っていました。秋山氏によると、防犯カメラの数が多く、また犯人が特徴的な黄色のサンダルを履いていたことから、ドライブレコーダーなどに犯人の姿が捉えられている可能性が高いと推測。警察はすでに犯人を特定し、逃亡を防ぐために映像公開を控えていたと考えられます。
通り魔の可能性も視野に入れて捜査が進められていましたが、秋山氏は、通り魔は道端で犯行に及ぶケースが多いことから、別の可能性も示唆しています。
容疑者逮捕後の新たな局面
40代男の逮捕により、事件は新たな局面を迎えます。今後の捜査、そして容疑者の供述内容が事件の全容解明に繋がる重要な手がかりとなるでしょう。「めざまし8」は引き続きこの事件を注視し、最新情報をお届けしていきます。