秋の味覚の代表格、柿。甘くてジューシーな柿は、今が旬ですね。様々なレシピも紹介されていますが、実は食べ過ぎると体に良くないってご存知ですか?今回は、柿の食べ過ぎで起こる「柿胃石症」について詳しく解説し、美味しく安全に柿を楽しむためのポイントをご紹介します。
柿胃石症とは?その原因と症状
SNSでも話題になった「柿の食べ過ぎで胃に石ができる」って、一体どういうことでしょうか?これは「柿胃石症」と呼ばれる症状で、実際に患者さんを診た経験のあるあい太田クリニックの芳賀紀裕医師にお話を伺いました。
柿に含まれるタンニン酸という渋み成分(シブオール)が、胃酸と反応して固まり、食物のカスと混ざり合って石のように硬くなってしまうのが原因です。
柿の断面図
柿胃石症になると、胃潰瘍や胃の出口を塞いでしまうことで、胃部不快感、腹痛、膨満感、吐き気、嘔吐などの症状が現れることがあります。さらに、胃石が腸に移動して詰まってしまうと「腸閉塞」という危険な状態になり、緊急手術が必要になるケースも。芳賀医師も実際に腸閉塞で緊急手術を行った経験があるそうです。
柿胃石症を防ぐには?適切な摂取量と注意点
では、どのくらいの量を食べたら柿胃石症になるのでしょうか?柿の種類によってタンニン酸の量は異なり、胃酸の量や胃の動きにも影響されるため、一概に「何個まで」とは言えません。しかし、柿にはビタミンなどの栄養素も豊富に含まれています。1日1個(約200g)を目安に、バランスの良い食生活を心がけましょう。
柿を美味しく安全に楽しむためのアドバイス
柿はそのまま食べるだけでなく、ジャムやスムージー、サラダなど様々なアレンジも楽しめます。
渋柿の美味しい食べ方
渋柿は、干し柿にするのが定番。天日干しすることで甘みが増し、独特の風味も楽しめます。また、アルコールや炭酸ガスを使って渋抜きをする方法もあります。
柿の保存方法
熟した柿は冷蔵庫で保存し、早めに食べきりましょう。未熟な柿は常温で追熟させ、柔らかくなったら冷蔵庫へ。
柿の盛り合わせ
まとめ:美味しく賢く柿を味わおう!
柿は美味しいだけでなく栄養価も高い果物ですが、食べ過ぎには注意が必要です。柿胃石症のリスクを理解し、適量を楽しむことで、健康的に秋の味覚を満喫しましょう。この記事が、皆様の健康管理の一助となれば幸いです。ぜひ、ご自身の食生活を見直すきっかけにしてみてください。