中央林間駅。東急田園都市線の終点、そして地下鉄半蔵門線や東武線からのアクセスも良好なこの駅は、近年SNSで「終電寝過ごしたら大変な駅」「流刑地」などと話題になっています。果たして本当にそうなのでしょうか?この記事では、中央林間駅の真の姿、知られざる歴史、そして街の魅力を徹底的に解剖します!
中央林間駅ってどんなところ?終電を逃したらどうなる?
中央林間駅は、神奈川県大和市にある東急田園都市線の終点です。東武線の南栗橋駅とは約100kmも離れた場所に位置しています。「林間」という名前から、森の中にポツンとある駅を想像する人もいるかもしれませんが、実際は活気あふれる市街地の中心駅です。
終電を逃してしまった場合でも、宿泊施設こそありませんが、カラオケや居酒屋、バーなど時間を潰せる場所はいくつかあります。東急線の中央口を出るとすぐ目の前にタクシー乗り場もありますのでご安心ください。田園都市線の終電は0時50分着ですが、0時55分発の江ノ島線上り終電に乗り継げば相模大野駅まで行くことも可能です。相模大野駅周辺は中央林間駅よりも街の規模が大きく、より多くの選択肢があります。また、下りは終了していますが、隣駅の南林間駅までは徒歩約15分(1.3km)で、駅前にホテルが2軒あります。
alt 中央林間駅の東急田園都市線ホーム。終電間際の風景。
「林間」の由来とは?意外な歴史を紐解く
中央林間という駅名は、実は小田急電鉄の初代社長が構想した「林間都市計画」に由来しています。260万平方メートルもの広大な土地に住宅、スポーツ施設、学校などを整備するという壮大な計画でした。渋沢栄一の田園都市構想に影響を受けたと言われています。開業当時の駅名は「中央林間都市」でした。
しかし、新宿からの距離が遠かったことや世界恐慌の影響もあり、計画は頓挫。1941年には駅名も現在の「中央林間」に改称されました。その後、田園都市線が延伸開業した1984年以降、新宿や渋谷へのアクセスが格段に向上し、ベッドタウンとして急速に発展を遂げました。
alt 中央林間駅に直結する商業施設「エトモ中央林間」と「中央林間東急スクエア」を結ぶ連絡通路。
中央林間駅周辺の商業施設と利便性
中央林間駅は、小田急江ノ島線との乗換駅でもあり、駅周辺には商業施設が充実しています。東急線側には駅直結の商業施設「エトモ中央林間」と「中央林間東急スクエア」があり、ペデストリアンデッキで繋がっています。スーパーマーケット、レストラン、ファッション、雑貨店など様々な店舗が入居しており、日常生活に必要なものは駅周辺で揃えることができます。
一方、小田急線側は昔ながらの商店街が広がっており、個人商店が軒を連ねています。東急線側とは異なる、どこか懐かしい雰囲気を楽しむことができます。
中央林間:進化し続ける街
かつて「林間都市」構想が頓挫した中央林間ですが、現在では交通アクセスと商業施設の充実により、多くの人々が暮らす活気ある街へと変貌を遂げました。利便性と生活の質を兼ね備えた中央林間は、これからも進化し続けていくことでしょう。
都市計画専門家・佐藤一郎氏のコメント
「中央林間は、初期の林間都市計画の挫折を乗り越え、現代的な都市開発の成功例と言えるでしょう。交通インフラの整備と商業施設の充実により、魅力的な居住地へと変貌を遂げました。今後の更なる発展に期待が持てます。」
中央林間駅、それは単なる終着駅ではなく、歴史と進化を秘めた魅力的な街への玄関口です。ぜひ一度訪れて、その魅力を体感してみてください。