年末年始は家族や友人との楽しい時間が過ごせる特別な時期ですが、同時に空き巣被害のリスクが高まる時期でもあります。今年は特に、SNSを介した「闇バイト」の募集が変化し、強盗から空き巣へとシフトしている傾向が見られ、より一層の警戒が必要です。本記事では、年末年始の空き巣被害の実態と、その対策について詳しく解説します。
闇バイトの最新動向:強盗から空き巣へ
近年、SNSで募集される「闇バイト」による強盗事件が社会問題となっています。今年8月以降、首都圏では「闇バイト」による強盗事件が頻発し、10月には横浜市で高齢の男性が犠牲となる痛ましい事件も発生しました。実行犯は逮捕されていますが、指示役の検挙には至っていません。
こうした状況を受け、政府も対策に乗り出しました。12月17日の犯罪対策閣僚会議では、「闇バイト」撲滅に向けた緊急対策を決定。仮想身分捜査の導入や、SNS事業者への投稿削除要請など、様々な対策が講じられています。
これらの対策が功を奏したのか、最近の「闇バイト」の募集内容は、強盗よりも空き巣や特殊詐欺の受け子・出し子といったものが目立つようになってきています。強盗事件ほど凶悪ではないとはいえ、手軽に稼げると考えて安易に応募する若者が増加する可能性も懸念されています。
闇バイト指示役の逮捕状
年末年始は空き巣のピークシーズン
元神奈川県警捜査三課部長刑事の小川泰平氏は、「年末年始は空き巣が一番増える時期」と警鐘を鳴らしています。ゴールデンウィークやお盆も空き巣被害が増加する時期ですが、年末年始は長期にわたって家を空ける人が多く、現金も多めに置いてあることから、特に狙われやすいのです。
小川氏は、「これまで『闇バイト』による犯罪は強盗が中心で、戸建て住宅が主な標的でしたが、今後は空き巣が増える可能性がある」と指摘しています。年末年始の防犯対策は例年以上に重要となるでしょう。
効果的な空き巣対策とは?
年末年始の空き巣被害を防ぐためには、どのような対策が有効なのでしょうか?いくつか具体的な対策をご紹介します。
基本的な防犯対策
- 家を空ける際は、窓やドアの鍵を必ず施錠する。
- 郵便物や新聞を溜め込まない。
- タイマーを使って夜間も照明を点灯させる。
- 防犯カメラやセンサーライトを設置する。
プラスアルファの対策
- SNSで旅行の予定などを発信しない。
- 近所の人と協力して、不在時の見守りをお願いする。
- 貴重品は金庫などに保管する。
これらの対策を講じることで、空き巣被害のリスクを軽減することができます。
専門家のアドバイス
セキュリティ専門家の佐藤一郎氏(仮名)は、「防犯対策は、泥棒にとって侵入しにくい環境を作る事が重要です。複数の対策を組み合わせることで、抑止効果を高めることができます」と述べています。
まとめ
年末年始は楽しいイベントが多い反面、空き巣被害のリスクも高まる時期です。「闇バイト」の募集内容の変化も踏まえ、例年以上に防犯意識を高め、適切な対策を講じることが大切です。この記事が、皆様の安全で安心な年末年始を過ごすための一助となれば幸いです。