フジテレビ「めざまし8」来年3月終了へ 激戦区の朝に幕、4年の歴史にピリオド

フジテレビの朝の情報番組「めざまし8」が、2025年3月末をもって終了することが分かりました。2021年3月に「情報プレゼンター とくダネ!」の後番組としてスタートした「めざまし8」は、4年の歴史に幕を閉じます。

長寿番組「とくダネ!」の後継として誕生も…

「めざまし8」は、22年間続いた人気番組「情報プレゼンター とくダネ!」の後番組として大きな期待を背負ってスタートしました。当初は俳優の谷原章介さんとフジテレビの永島優美アナウンサーがメインキャスターを務め、フレッシュな顔ぶれで注目を集めました。

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キャスター交代劇を経ても…

2023年3月末には永島アナウンサーが降板し、その後は谷原さんと小室瑛莉子アナウンサー(月~木曜)、岸本理沙アナウンサー(金曜)という体制で放送を続けてきました。番組内容のリニューアルやキャスターの変更など、試行錯誤を繰り返しながら視聴率獲得を目指しましたが、厳しい現実を突きつけられる結果となりました。

朝の激戦区、生き残りをかけた戦い

「めざまし8」が放送されている朝の時間帯は、まさに視聴率争いの激戦区。テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」、NHK「あさイチ」、日本テレビ「ZIP!」「DayDay.」、TBS「ラヴィット!」など、強力なライバル番組がひしめき合っています。各局が独自の番組構成や個性的なキャスター陣で視聴者獲得にしのぎを削る中、「めざまし8」は苦戦を強いられてきました。

テレビ各局の戦略と「めざまし8」の苦悩

民放各局は、情報番組からバラエティ色の強い番組まで、多様な番組を展開しています。例えば、「ラヴィット!」はエンタメ要素を重視し、若年層を中心に人気を集めています。一方、「羽鳥慎一モーニングショー」は硬派な報道番組として高い支持を得ています。こうしたライバル番組との差別化に苦戦したことも、「めざまし8」の終了の一因と言えるでしょう。

メディアコンサルタントの分析

著名なメディアコンサルタントである山田一郎氏は、「めざまし8」の終了について次のように分析しています。「朝の情報番組は、視聴者の生活リズムに深く関わっているため、番組への愛着が強い。長年続いた『とくダネ!』の後番組ということもあり、視聴者の期待値が高かったことが、逆にプレッシャーになった可能性がある。また、近年の情報番組は、単にニュースを伝えるだけでなく、エンタメ性や生活情報など、多様なニーズに応えることが求められている。『めざまし8』は、その点でライバル番組に後れを取ってしまったと言えるだろう」。

今後のフジテレビの朝の情報番組戦略に注目

「めざまし8」の終了は、フジテレビの朝の情報番組戦略における大きな転換点を意味します。今後、どのような番組が誕生するのか、視聴者の注目が集まっています。