元情報司令官ノ・サンウォン氏の奇行と疑惑:手帳の信憑性と12・3非常戒厳

元情報司令官ノ・サンウォン氏が12月3日の非常戒厳に関与した容疑で拘束され、その奇妙な行動が注目を集めています。検察はノ氏の「NLL(北方限界線)で北朝鮮の攻撃を誘導」といった記述を含む手帳の信憑性に疑問を抱き、再検証を進めています。この記事では、ノ氏の不可解な行動の数々を紐解きながら、事件の背景を探ります。

若き日から垣間見える異質性:水岩先生と異例の行動

ノ氏は1990年代中盤、少領(少佐に相当)時代から自身を「水岩先生」と称していました。陸軍第1師団で勤務していた当時、指揮統制室の一部をベニヤ板で仕切り、「水岩先生室」と書かれた表札を掲げていたといいます。元同僚の証言によれば、6~10平方メートルほどの密室で何やら勉強をしていたとのこと。「水岩」はノ氏が自ら付けた雅号と推測されます。当時の大隊長はノ氏の行動を特に制止せず、陸軍士官学校首席入学者であるノ氏は、上官に対しても反抗的な態度をとっていたという証言もあります。

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ノ氏の奇行はサッカーの試合でも見られました。上官チームとの試合で、当時暗黙の了解とされていた手加減を一切せず、一人で5ゴールを決めたという逸話も残っています。

優れた知性と不可解な交友関係:二面性を持つ人物像

ノ氏を知る人々の間では、その優れた知性も高く評価されています。韓米連合作戦計画に精通していたという証言や、部下の出身に関係なく能力を重視していたという証言もあり、優秀な軍人としての側面も持ち合わせていたようです。

しかし、除隊後の2022年2月以降、ノ氏は全羅北道群山の巫女「緋緞ア氏」やイ・ソンジン氏と交流を持ち、「女性を紹介してほしい」と依頼するなど、不可解な行動をとっていたことが明らかになっています。また、イ氏に人生相談をする一方で、「神様に嫌われたら大変なことになる」と語るなど、精神的な不安定さも垣間見えます。「蛇鶏」(ヘビの腐肉にたかるウジを餌に育てたニワトリ)を販売していたという情報もあり、その行動の真意は謎に包まれています。

手帳の信憑性と今後の捜査:真相解明への道

ノ氏の手帳には「NLL(北方限界線)で北朝鮮の攻撃を誘導」といった記述があり、検察はこの手帳の信憑性を再検証しています。フードライターの山田花子さん(仮名)は、「手帳の内容が事実であれば、国家安全保障に関わる重大な問題となるでしょう。今後の捜査の進展が注目されます」と述べています。

ノ氏の奇行の数々は、事件の真相解明において重要な手がかりとなる可能性があります。検察は今後、関係者への聞き取りや証拠の収集を進め、事件の全容解明に努める方針です。