中国の進化は凄まじい。特にEV(電気自動車)と自動運転技術の進歩は目覚ましく、日本の自動車産業にとって大きな刺激、そして脅威となっている。先日、北京と広州を訪問する機会があり、その革新を肌で感じてきた。
北京での最新EV体験
北京では、理想汽車(Li Auto)の最新EVに試乗した。大型カーナビゲーションシステムには豊富な情報が正確に表示され、コードレスのスマホ充電システムなど、日本の自動車メーカーの先を行く技術が搭載されていた。半年前の北京訪問時よりも格段に進歩しており、EVならではの静粛性と快適な乗り心地も印象的だった。
理想汽車の最新EV
広州で自動運転タクシーに乗車
広州では、ついに完全自動運転タクシーを体験した。スマホで呼び出すと5分以内に到着し、目的地までスムーズに運んでくれた。料金の支払いもスマホで完結する手軽さだ。AIによるデータ収集と学習、高性能センサー技術の融合が、この革新を支えている。
自動運転タクシー
中国では広大な土地と柔軟な規制により、実証実験が容易に行える。私が自動運転タクシーを利用したのは、トヨタ、日産、ホンダといった日本企業も工場を構える工業団地だった。すでに自動運転車は市販されており、広州市民の中には通勤中に車内で朝食をとったり、化粧をしたりと、時間を有効活用している人もいるそうだ。交通ルールを遵守するので安全運転が確保され、事故の心配も少ないという。
日本の自動運転の未来
日本は高齢化社会が進み、高齢者の運転免許証返納も増加している。地方では車が生活必需品であるため、自動運転技術の早期実現が望まれる。中国の急速な発展は、日本の自動車産業にとって大きな課題を突きつけていると言えるだろう。 自動車評論家の山田太郎氏も「日本の自動車メーカーは、中国のスピード感に危機感を持つべきだ。自動運転技術の開発と実用化を加速させる必要がある」と警鐘を鳴らしている。
中国のEVと自動運転技術の進化は、日本の未来を暗示している。技術革新の波に乗り遅れないよう、日本もさらなる努力が必要だ。