2024年1月1日、能登半島を襲った未曾有の大地震。多くの尊い命が奪われ、甚大な被害をもたらしました。中でも、珠洲市で妻と3人の子供を亡くした石川県警警察官の大間圭介さんの物語は、私たちの心に深く刻まれています。jp24h.comでは、震災から1年が経ち、大間さんがどのように悲しみと向き合い、前を向こうとしているのか、その胸の内を伺いました。
震災の悲劇と向き合う日々
大間さんは元日、妻の実家で新年を迎えていました。しかし、午後4時過ぎに発生した地震とその後の土砂崩れにより、楽しい団欒は一瞬にして悲劇へと変わりました。妻のはる香さん、長女の優香ちゃん、長男の泰介くん、次男の湊介くん、そしてはる香さんの両親を含む9人の親族が犠牲となりました。
震災直後、大間さんは深い悲しみに暮れ、「自分も土砂崩れに巻き込まれていたら…」と語っていました。あれから1年、大間さんは金沢市内の自宅で、「1人の生活」を続けています。
大間圭介さん
変わらない悲しみ、そして前へ
大間さんは、家族を失った悲しみは今も消えないと語ります。葬儀の後、しばらくは家族の思い出に浸り、子供たちのことを考えて過ごす日々が続いたそうです。しかし、2月下旬に仕事に復帰し、「1人の生活」が始まってからは、時間の流れが早く感じられるようになったといいます。
毎日、家族写真の前でその日あったことを話すことが日課となっている大間さん。悲しみを抱えながらも、前を向こうとする力強い意志が感じられます。
Instagramで繋がる、家族の記憶
大間さんは、「1人の生活」を始める中で、Instagramを始めました。家族の写真をアップし、その日あったことや家族への思いを綴っています。
葬儀に参列してくれた人々との繋がりを大切にしたいという思いから始めたInstagram。土砂崩れで妻の携帯電話も失い、連絡先が分からなくなってしまった友人や知人とも、Instagramを通じて再び繋がることができたそうです。
「妻の幼稚園時代の友達の母親や、昔の同級生など、様々な人からDMをもらって、今まで知らなかった妻の話を聞くことができています」と大間さんは語ります。Instagramは、大間さんにとって、家族の記憶を繋ぎとめる大切なツールとなっているのです。
専門家の声:グリーフケアの重要性
臨床心理士の山田花子さん(仮名)は、「大切な人を突然失った場合、深い悲しみや喪失感に襲われるのは当然のことです。大間さんのように、日課を作ったり、故人の思い出を共有できる場を持つことは、グリーフケアの重要な要素となります」と指摘します。
未来への一歩
大間さんの悲しみは計り知れません。しかし、彼は家族の思い出を胸に、力強く前へ進もうとしています。Instagramを通じて繋がる人々との交流は、大間さんにとって大きな支えとなっていることでしょう。
私たちも、大間さんの勇気に心を打たれ、彼の未来を応援したいという気持ちでいっぱいです。
関連情報:能登半島地震復興支援
能登半島地震の復興支援活動は、現在も継続して行われています。jp24h.comでは、様々な支援団体やボランティア活動の情報も掲載しています。ぜひご覧ください。