Amazon配達ドライバーの過酷な実態：1時間に30個配達、長時間労働の実情を追う

ネットショッピングの普及で私たちの生活に欠かせない存在となったAmazon。注文した商品が翌日には届くという利便性の裏には、過酷な労働環境で働く配達ドライバーの姿があります。この記事では、Amazon配達ドライバーの1日に密着し、その実態を詳しくレポートします。

時間との戦い：Amazon配達ドライバーの過酷な一日

Amazon配達ドライバーの荷台の様子

ある日の朝8時半。50代のAmazon配達ドライバーAさんの軽ワゴンは、すでにAmazonの荷物で満載です。朝積み込んだ荷物は99個。さらに夕方にも同量の荷物を積み込み、夜遅くまで配達を続けるといいます。Aさんは「遅いときは配送センターに戻るのが午後10時を過ぎます。荷物を配りきれなければペナルティになるので、どんなに遅くても配達を終えなければなりません」と語ります。

置き配の増加とドライバーの負担

Amazon配達ドライバーAさんの様子

Aさんが担当するのは、配送センターから車で40分ほどの郊外住宅地。配達ルートはAmazon独自のアプリで管理され、自動音声の指示に従って配達を行います。近年増加している「置き配」にも対応しており、不在時でも指定場所に商品を届けることができます。Aさんは「置き配の場合は、個人情報が見えないように荷札を反対に向けて置くなど、細やかな配慮が必要です」と話します。

1時間に30個：厳しいノルマとプレッシャー

置き配の様子

Amazonでは、配達ペースも厳しく管理されています。1時間に30個というノルマは、1件あたり2分という計算になります。荷物探し、設置、処理、そして移動時間も含めて2分以内という厳しい時間制限の中で、ドライバーは常にプレッシャーを感じながら働いています。物流業界の専門家であるB氏（仮名）は、「このような過酷な労働環境は、ドライバーの健康や安全にも影響を与える可能性があり、改善策が必要です」と指摘しています。