往年の名車、ホンダNS400R。80年代を駆け抜けたレーサーレプリカとして、今もなお多くのバイクファンを魅了し続けています。今回は、その歴史、スペック、そして時代を超越した魅力について、詳しく掘り下げていきます。
NS400R:誕生と歴史
WGP500チャンピオンマシンのDNAを受け継ぐ
NS400Rは、1985年にホンダから発売されたレーサーレプリカです。当時、世界最高峰の二輪ロードレース選手権であるWGP500で活躍したホンダのワークスマシン、NS500の技術をフィードバックして開発されました。NS500譲りのコンパクトでパワフルな水冷V型3気筒エンジンを搭載し、軽量な車体と相まって、高い運動性能を実現していました。
alt="ホンダNS400Rの全体像"
2ストロークエンジンの咆哮
ライバルメーカーが4気筒エンジンを採用する中、ホンダはあえてV型3気筒の2ストロークエンジンを採用しました。2ストロークエンジン特有のピーキーな出力特性は、乗りこなすにはある程度のテクニックが必要でしたが、高回転域で爆発的にパワーを発生させる爽快感は、多くのライダーを虜にしました。当時としては比較的に扱いやすいエンジン特性だったNS400Rは、2ストローク入門としても最適な一台と言えました。
NS400R:スペックと特徴
コンパクトでパワフルなV3エンジン
NS400Rの心臓部である水冷V型3気筒エンジンは、45馬力を発生。軽量な車体と組み合わせることで、鋭い加速と軽快なハンドリングを実現していました。
先進的な車体設計
アルミフレームやプロリンクサスペンションなど、当時としては先進的な技術が惜しみなく投入されていました。これらの技術により、高い走行安定性と優れたコーナリング性能を実現。
NS400R:時代を超えた魅力
所有する喜び
生産台数が少ないこともあり、現在では希少なバイクとなっています。そのため、所有する喜びはひとしお。バイクイベントなどで注目を集めること間違いなしです。
alt="ホンダNS400Rのメーター周り"
走りの楽しさ
2ストロークエンジンならではの刺激的な加速感と、軽快なハンドリングは、現代のバイクでは味わえない独特のものです。ワインディングロードを駆け抜ける楽しさは、まさに至高の体験と言えるでしょう。
レジェンドライダー フレディ・スペンサー
NS500を駆りWGP500でチャンピオンを獲得したフレディ・スペンサー。その走りに憧れた多くのライダーがNS400Rを選びました。まさにレーサーレプリカブームを牽引した伝説のマシンと言えるでしょう。
NS400R:未来へ
NS400Rは、80年代のレーサーレプリカブームを象徴する一台として、今もなお多くのファンに愛されています。その美しいフォルム、刺激的な走り、そして所有する喜びは、時代を超えて受け継がれていくことでしょう。現代のバイクとは異なる魅力を持つNS400Rは、まさに時代を超えた名車と言えるでしょう。