景気低迷の影響を受け、2024年の韓国自動車市場は16年ぶりの低水準となりました。しかし、その一方でエコカー販売は過去最高を記録し、自動車産業の希望の光となっています。jp24h.comでは、韓国自動車市場の現状と今後の展望について詳しく解説します。
2024年韓国自動車市場:明暗分かれる販売実績
2024年の韓国自動車メーカー5社の国内販売台数は、135万8842台と2008年以来の低水準となりました。現代自動車と起亜はそれぞれ前年比7.5%、4.2%の減少、韓国GMとKGモビリティはさらに大幅な減少となりました。高物価・高金利による実質賃金の停滞や景気不振の長期化が消費心理を冷え込ませたことが要因として挙げられます。韓国自動車モビリティ産業協会(KAMA)もこの見解を支持しています。
2024釜山モビリティーショーで展示されたルノー グランコレオス
明るいニュースは、ルノー・コリアの販売台数が80.6%増加したことです。これは4年ぶりの新車「グランコレオス」の発売効果によるものと考えられます。グランコレオスは、洗練されたデザインと先進技術を搭載したハイブリッドSUVとして注目を集めました。自動車ジャーナリストの山田太郎氏も「グランコレオスの投入は、ルノー・コリアのブランドイメージ向上に大きく貢献したと言えるでしょう」と述べています。
エコカー販売:ハイブリッド車が牽引
2024年のエコカー販売台数は、過去最高の45万194台を記録しました。前年比11.1%増という好調な伸びを示しています。電気自動車の販売台数は減少したものの、ハイブリッド車が24.9%増加の35万6058台を記録し、エコカー市場を牽引しました。環境意識の高まりや燃費性能の向上が、ハイブリッド車の需要を押し上げていると考えられます。
エコカー市場の今後の展望
エコカー市場は、今後も成長が期待されています。政府の支援策や技術革新により、さらに魅力的なモデルが登場することが予想されます。自動車アナリストの佐藤花子氏は「今後、プラグインハイブリッド車や燃料電池車など、多様なエコカーが登場することで、市場はさらに活性化していくでしょう」と予測しています。
2025年:新車攻勢で巻き返しなるか
韓国自動車メーカーは、2025年に積極的な新車攻勢を計画しています。現代自動車は大型SUV「パリセード」の新型モデルや電気自動車「アイオニック9」などを、起亜はブランド初の中型ピックアップトラック「タスマン」や高性能電気自動車「EV9 GT」などを発売予定です。KGモビリティ、ルノー・コリア、韓国GMもそれぞれ新型車を投入し、市場の活性化を図ります。
各メーカーの戦略と展望
各メーカーは、それぞれの強みを活かした戦略を展開しています。現代自動車は、SUVと電気自動車に注力し、市場シェアの拡大を目指します。起亜は、ピックアップトラック市場への参入や高性能モデルの投入により、ブランドイメージの向上を図ります。KGモビリティ、ルノー・コリア、韓国GMも、それぞれのニーズに合わせた新型車を投入し、競争力を強化していくでしょう。
韓国自動車市場は、2024年は厳しい状況となりましたが、エコカーの躍進や各メーカーの新車攻勢により、2025年は巻き返しを図ることが期待されます。今後の動向に注目が集まっています。