韓国の中古取引プラットフォーム「タングンマーケット」に掲載されたあるアルバイト募集広告が、その過酷な労働条件と低賃金で大きな波紋を呼んでいます。家事代行を依頼したい親の気持ちと、アルバイトを探している求職者のニーズ。そのギャップが浮き彫りになった今回の件について、jp24h.comが詳しく解説します。
あまりにも過酷な労働条件…家政婦、それとも…?
問題の募集広告は「放課後や学習塾からの子どもの送迎と世話」というタイトルで掲載されました。一見、子どもの送迎がメインの仕事のように見えますが、実際には家事全般を含む幅広い業務が要求されています。
具体的には、家の換気、掃除、窓枠や棚の拭き掃除、洗い物、乾燥機の中の洗濯物を畳む、子どもの学習塾の送迎、シャワー、夕食の準備と後片付けなど、多岐にわたる業務内容が記載されています。まるで住み込みの家政婦のような仕事内容にも関わらず、提示された時給はわずか1万5000ウォン(約1650円)。この低賃金も大きな批判の的となっています。
韓国の住宅街
応募条件にも厳しい声が…まるで犯罪者扱い?
さらに、応募条件にも厳しい声が上がっています。募集広告には、「1年以上働ける方で、言い訳して辞める人や頻繁に休む人は不要」「家族のように接するが、仕事は仕事として割り切れる方を希望する」「料理が得意で薄味の料理を作れる方が望ましい」といった条件が記載されています。
加えて、応募には住民登録証、住民票、犯罪記録証明書の提出を求め、防犯カメラが多数設置されている家での勤務に同意することも必要とされています。これらの条件は、応募者をまるで犯罪者のように扱っているのではないかという批判の声も上がっています。
SNS上では批判の声が殺到…「奴隷募集だ!」
これらの過酷な労働条件と低賃金に対して、SNS上では批判の声が殺到しています。「これでは奴隷募集だ」「こんな労働条件でこの賃金はおかしい」「高齢女性をターゲットにしているようで腹立たしい」といったコメントが多数寄せられています。
家事代行サービスの需要が高まる一方で、労働条件や賃金の問題は深刻化しています。今回の件は、韓国における家事代行業界の現状を改めて浮き彫りにする形となりました。
専門家の見解は?
韓国の労働問題に詳しい専門家、イ・ジョンソク氏(仮名)は、今回の件について次のようにコメントしています。「家事代行は重要な仕事であり、適切な労働条件と賃金が保障されるべきです。今回の募集広告は、労働者の人権を軽視していると言わざるを得ません。政府は、家事代行業界の労働環境改善に向けた取り組みを強化する必要があります」。
今回の件が、韓国社会における家事代行のあり方を見直すきっかけとなることを期待したいところです。