韓国LCCジンエアーのボーイング737-800型機が、北九州空港から仁川国際空港へ向かう予定だった9日午前、水平尾翼の不具合により欠航となりました。チェジュ航空機の事故を受け、韓国国土交通部が特別安全点検を実施するさなかの出来事です。
北九州発ジンエアー機、欠航の経緯
9日午前9時半、北九州空港から仁川国際空港に向けて出発予定だったジンエアー機に、離陸前の点検で水平尾翼の調整装置の不具合が発見されました。同機は、韓国南西部の務安国際空港で事故を起こしたチェジュ航空機と同型のボーイング737-800型機でした。
ジンエアーが運用するボーイング737―800型機
ジンエアーは整備に長時間を要すると判断し、同便の欠航を決定。搭乗していた87人の乗客は降機し、午後2時に出発した後続便に振り替えられました。
ボーイング737-800型機の安全点検
今回の欠航は、チェジュ航空機の事故を受け、韓国国土交通部が国内航空会社6社が運用するボーイング737-800型機計101機に対し、今月10日までに特別安全点検を実施すると発表した矢先に発生しました。航空安全専門家の田中一郎氏(仮名)は、「今回のジンエアー機の欠航は、特別安全点検の必要性を改めて示すものと言えるでしょう。軽微な不具合であっても、重大事故につながる可能性があるため、徹底的な点検が不可欠です」と指摘しています。
特別安全点検の重要性
航空機の安全運航には、定期的な点検整備が不可欠です。特に、今回のように同型機の事故が発生した場合、同様の不具合がないか、徹底的に点検する必要があります。今回のジンエアー機の欠航は、水平尾翼の調整装置という重要な部分の不具合であり、迅速な対応がとられたことは不幸中の幸いでした。
今後の航空安全対策
ジンエアーは、今回の欠航の原因究明と再発防止策の策定に取り組むとしています。また、国土交通部は、特別安全点検の結果を踏まえ、更なる安全対策を検討していく方針です。航空業界全体で、安全運航に対する意識を高め、乗客の安全を確保していくことが求められています。
今回のジンエアー機の欠航は、航空安全の重要性を改めて認識させる出来事となりました。航空会社は、安全運航を最優先に考え、徹底的な点検整備体制を構築していく必要があります。