「気づいたら、卵巣や腸などが癒着していた」と語るフリーアナウンサーの宮島咲良さん。学生時代から重い生理痛に悩みながらも、当時は「みんな体験している痛みだ」と、ひたすら耐えていたと言います。(全4回中の1回)
■生理なんかで迷惑はかけられない
── 子宮内膜症に気づいた経緯を教えてください。
宮島さん:学生のころからずっと生理痛が重くて。社会人になって、アナウンサーとして仕事をしているときも、生理痛で動けなくなることがよくありました。マネージャーさんに事情を説明して、本番前までソファーで横になることもあったんです。生放送や長時間の収録が多かったので、生理痛がいつ来るのかとビクビクしながら働いていました。
── 痛みだけではなく、精神的にもつらかったですね。
宮島さん:はい。痛み自体とてもつらかったのですが、「生理痛なんかで、共演者の方やスタッフさんに迷惑をかけてはいけない」というプレッシャーを常に感じていて。「生理は病気ではない、だから痛みは我慢しなくてはならない」。当時はそう思い込んでいて、痛み以上に「我慢しなくちゃいけない」という気持ちのほうが強かったです。
── 婦人科などには通われていたのでしょうか?
宮島さん:子宮内膜症になるまでは、定期健診以外で婦人科に行ったことがなかったです。痛いという理由だけで、婦人科に行っていいのかわからなくて。かなり重い生理痛だったんですけど、生理痛って人と比べられないですよね。「みんな体験してる痛みだ」と思い込んで、鎮痛剤を飲んでひたすら耐えていました。
── 婦人科に行くハードルが高かったんですね。
宮島さん:病院に行かずにやり過ごしていたのですが、子宮内膜症に気づく数か月前から、生理がくるたびになぜか胃が痛くなるようになったんです。友人と食事に出かけても胃が痛すぎて、食事時間の半分以上トイレにこもっている状態で…。でも、生理と同じで、2日くらい経つと痛みが消えるんです。痛む場所が胃だったので、生理痛とはまったくつながらず、そのまま3か月くらい放置していました。