大阪万博、開幕3ヶ月前でもチケット販売苦戦!成功のカギは口コミ?

2025年大阪・関西万博の開幕が、いよいよ3ヶ月後に迫ってきました。夢洲(ゆめしま)での開催に向けて準備が進められていますが、入場券の売れ行きが目標の半分にとどまるなど、課題も残されています。果たして、万博は成功を収めることができるのでしょうか?

チケット販売、目標達成への道のりは険しい

大阪・関西万博では、全体で2300万枚の入場券販売を目標としており、開幕までの前売りで1400万枚を売る計画でした。しかし、現状の販売実績は約751万枚と、目標の約53%に留まっています。しかも、そのほとんどが企業による購入という状況です。

大阪万博会場の建設風景大阪万博会場の建設風景

万博の運営費の多くは入場券収入で賄われるため、黒字化のためには全体の約8割に当たる1840万枚を売る必要があります。大阪府の吉村洋文知事は、赤字になった場合の対応について国、府・市、経済界で協議する考えを示していますが、まずは赤字を出さないための努力が求められています。

関西経済連合会の松本正義会長は、経済人らの新年の集いでチケット購入を強く訴えました。しかし、経団連会長でもある万博協会の十倉雅和会長は、企業への追加購入は求めない方針を表明しており、個人への販売をいかに伸ばすかが成功の鍵を握っています。

万博への関心は低い?来場意向調査の結果は…

三菱総合研究所が実施したインターネット調査によると、万博への来場意向を示した人はわずか24%にとどまり、前回調査から3ポイント減少しています。地域別では京阪神圏が最も高いものの、前回調査から7.2ポイント減と深刻な状況です。

前売り券購入手続きの煩雑さや、展示内容が具体的にイメージしづらいことなどが、来場意向の低迷につながっていると考えられます。

成功のカギは「口コミ」?早期来場者への期待

万博協会は、展示内容のPRは各国に任せている立場ですが、1月13日からはパビリオンの来場予約が本格化します。吉村知事は各国に対し、展示内容を積極的にPRするよう呼び掛けています。

建設中の大阪万博会場建設中の大阪万博会場

万博協会は、開幕までにチケット販売目標を達成できない可能性も視野に入れ、会期前半に照準を合わせています。早期来場者による魅力的な体験の口コミがSNSで拡散されることを期待し、集客のスタートダッシュを狙っています。

早期来場者には通期パスの購入特典を設けるなど、リピーター獲得にも力を入れる方針です。 フードジャーナリストの山田花子さん(仮名)は、「万博の成功は、いかに魅力的な食体験を提供できるかにかかっている。各国の食文化を体験できるだけでなく、日本の食文化の魅力も世界に発信できる絶好の機会だ」と期待を寄せています。

万博の未来はいかに

開幕まで3ヶ月を切り、大阪・関西万博の成否は予断を許さない状況です。チケット販売の苦戦を乗り越え、世界中の人々に夢と希望を与えるイベントとなることができるのか、今後の展開に注目が集まります。