2025年、日本経済と株価の行方:森永卓郎氏に聞く

2024年は日経平均株価がバブル期以来の最高値を更新するなど、激動の年となりました。一方で、史上最大の下落幅を記録する日もあり、市場の不安定さが露呈しました。2025年の日本経済、そして株価はどうなるのか?「2025年には日経平均が3000円となる」と予測した経済アナリスト森永卓郎氏に、改めて今後の見通しを伺いました。

人類史上最大のバブル崩壊の危機

森永氏は現在の世界経済を「人類史上最大のバブル」と表現します。株価は経済の実態を反映せず、投機によって動かされていると指摘。ドットコムバブル、EVバブル、AIバブルと、次々と新たなバブルが生まれ、崩壊を繰り返している現状を例に挙げました。現在の宇宙開発バブルについても、現実離れした計画が多いと警鐘を鳴らしています。

バブル崩壊の危機バブル崩壊の危機

経済学者ケインズの「美人投票」理論を引き合いに出し、実態とかけ離れた株価上昇は、いずれ矛盾を露呈し、崩壊に至るとの見解を示しました。2024年8月の株価暴落は、その序章に過ぎず、今後の崩壊はさらに深刻なものになると予想しています。

日本経済の崩壊が世界を巻き込む?

森永氏は、日本経済の先行きを悲観的に捉えています。2024年はG7で唯一のマイナス成長が見込まれ、2025年はさらに深刻な状況に陥ると予測。円高の進行、トランプ氏の再選によるドル安誘導、そして世界的な経済混乱の可能性を指摘しました。

円高リスクとNISAへの影響

特に懸念材料として挙げているのが円高です。為替市場の99.6%は投機で形成されており、投機筋の動き次第で急激な円高が進む可能性があると警告。IMFの購買力平価に基づくと、円ドルレートは91円が妥当とされていますが、現在は150円台。70円台まで円高が進むリスクも否定できないと語ります。

投資への影響投資への影響

この急激な円高は、アメリカへの投資に大きな影響を与え、NISAを利用する投資家の資産が大きく目減りする可能性があると指摘しました。

資本主義の本質と投機

森永氏は、経済学者・岩井克人氏の言葉を引用し、「資本主義とは投機を主体とした経済システム」だと説明。株式市場や為替市場は、ほぼ100%投機によって成り立っており、2024年8月の株価暴落のような急激な変動は、今後も起こり得るとの見方を示しました。

専門家の意見

金融アナリストの山田太郎氏(仮名)は、「森永氏の指摘は、現在の市場の不安定さを的確に捉えている。特に円高リスクは軽視できない」とコメント。投資家に対しては、リスク管理の徹底と分散投資の重要性を強調しています。(架空の専門家コメント)

まとめ

森永氏は、世界経済は未曾有のバブル崩壊の危機に瀕しており、日本経済はその中心に立たされていると警告しています。円高リスク、株価暴落の可能性、そして世界的な経済混乱の可能性を考慮し、今後の動向に注意を払う必要があるでしょう。